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2024.01.19

懸念される避難生活の「介護疲れ」 福祉の専門チーム“DWAT”が見た能登半島地震の被災地【岡山】

被災地では今も過酷な避難生活が続いています。高齢者の災害関連死など二次被害を防ごうと現地入りした福祉の専門家らのチーム、「岡山DWAT」に厳しい避難生活の現状を聞きました。

介護士や社会福祉士など、福祉の専門家らで作る災害派遣福祉チームDWAT。被災した高齢者や障害者などを福祉サービスにつなげるほか、福祉の視点から相談対応や避難所の環境整備にあたります。

高齢化率が40%に達し、福祉支援が必要な被災者が多い七尾市で活動した、ケアマネージャーの重實さんと精神保健福祉士の河合さんです。

(岡山DWAT 河合宏さん)
「自分のことは我慢して、なんとかやらないと、と皆さん溜め込んでいた。『大丈夫ですか』と聞いても『大丈夫です』と。被災した人が少しでも(不安を)口にする機会が必要だと感じた」

岡山DWATは発足直後に西日本豪雨が発生。当時も最前線で支援にあたりました。

(岡山DWAT 重實剛さん)
「実際の問題として、一次避難所で長期に暮らす人はたくさんいた。先には良くないことが起こるということを予測して働きかけていくのが二次被害へのアプローチになる」

ただ、今回は被害が広域にわたり、周辺の福祉施設も被災していて、必要なサービスにつなげることが難しい状況だといいます。

(岡山DWAT 重實剛さん)
「家族の介護疲れということもあるので、少しでもそういったところを解決したいというのがあったが、今回はかなり状況が難しく、受け入れてもらうところ自体がなくそのままの状態。我々にも限界があり、ジレンマを感じた」

1月19日までに、能登半島地震で災害関連死による死者は14人。岡山DWATは引き続き交代で支援を続けることにしています。