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2023.06.14

地域に愛されるチームになって岡山から“日本一”に…女子野球「瀬戸内ブルーシャインズ」【岡山】

瀬戸内市を拠点とした女子硬式野球チーム、瀬戸内ブルーシャインズが発足して4ヵ月あまり、リーグ戦で好調な滑り出しを見せています。『岡山から日本一のチームを』。初代監督の思いに迫りました。

2023年2月に行われたチーム発足会見。瀬戸内ブルーシャインズの初代監督を務める土井畑優さん(27)は大きな目標を掲げました。

(瀬戸内ブルーシャインズ 土井畑優監督)
「日本一を目標にしながらチーム一丸となり、高い目標はあるが懸命にチャレンジしていきたい」

瀬戸内市を活動拠点に地元の有志や企業が主体となって発足させた『瀬戸内ブルーシャインズ』。女子野球の中四国社会人リーグ、ルビーリーグの3部に参戦し、まずは1部昇格を目指しています。

(瀬戸内ブルーシャインズ 土井畑優監督)
「去年の今は選手0人だった。それが1年たって、これだけ集まってくれてありがたい」

選手は現在13人。岡山ゆかりの選手のほか大学など全国で活躍した選手も所属していて、土井畑さんの思いに賛同し、集結しました。

(瀬戸内ブルーシャインズ 土井畑優監督)
「いろいろな選手が集まって年目を過ごせるのは、このチームにしかない良さだと思う」

(瀬戸内ブルーシャインズ 奥田和歌外野手(23))
「(大学卒業後は)1年間野球をしていなかったので、野球ができることがありがたい。上手くなりたいと今の方が前より思っている」

今、女子野球の熱が全国で高まっています。全日本女子野球連盟によりますと高校・大学の部活動や地域のクラブチームなど、全国の登録チームの数と競技人口は統計を取り始めた2015年以降、年々増加。土井畑さんも学生時代から野球に魅了された1人で、岡山市の環太平洋大学の女子野球部初代キャプテンとして日本一に輝いた経歴を持ちます。

大学卒業後、岡山でスポーツ教室を運営する企業に就職した土井畑さん。子供たちに野球を教えながら倉敷市の社会人チームに所属しましたが、競技と仕事が両立できる環境が当時は十分に整っておらず、野球を諦める仲間も多かったと言います。ブルーシャインズではそうした選手の受け皿になれればと地元の企業に仕事のあっせんを行っています。


「今 岡山で2200人の社員がいて、昼休憩も5つの時間帯に分かれている」
(山本涼香選手)
「ありがとうございます」

兵庫県出身の内野手、山本涼香選手(23)もチームからの紹介を受けこの春から地元の電子部品メーカー、岡山村田製作所に入社しました。

(岡山村田製作所 中島将護さん)
「(入社した選手は)地域の人との接点になれる。地域が盛り上がれる協力ができるのは(会社にとって)それはすばらしいこと。盛り上げの一助となるのであれば」

(瀬戸内ブルーシャインズ 山本涼香選手)
「仕事でも野球でも環境が整っていることに感謝。地域密着で仕事でも地域の人と関わりが持てることはとても良いこと」

地元企業だけでなく、行政もバックアップします。2023年4月、市の副市長が応援団長に就任、女子野球を通じて市を全国にPRできればと練習場所となる市有施設の使用料を減免するなど、チームを支えます。

(瀬戸内市 三浦智美副市長)
「瀬戸内市という名前がブルーシャインズと一緒に全国発信できることに非常に期待」

(瀬戸内ブルーシャインズ 土井畑優監督)
「瀬戸内市の暖かさやありがたみを 常に感じている。地域のつながりの中心にブルーシャインズがいるような、そんなチームにしていきたい」

6月4日、地元での初の公式戦を迎えました。観客席にはブルーシャインズの応援グッズを手にする人の姿も。この日の試合は9対2のコールド勝ち。チームはこれまでリーグ5戦負けなしと好スタートを切りました。

(瀬戸内ブルーシャインズ 土井畑優監督)
「観客席の応援が聞こえて、すごい一体感だなと感じていた。これを当たり前だと思わずに、プレーでも言葉でも感謝の気持ちを伝えていきたい」

『地域に愛されるチームで日本一に』瀬戸内ブルーシャインズが大きな目標に向け走り出しました。