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造船城下町の新たな船出 三井E&S造船から事業継承の新会社発足 地元…期待と不安の声【岡山・玉野市】

2021.10.01

造船城下町の新たな船出 三井E&S造船から事業継承の新会社発足 地元…期待と不安の声【岡山・玉野市】

国際競争激化の中、造船事業から撤退した玉野市の三井E&S造船から事業を引き継ぐ三菱重工業の新会社が発足しました。1日、現地で記念式典が行われました。

(三菱重工マリタイムシステムズ 調枝和則社長)
「玉野艦船工場は1917年創業以来社会と客のニーズに応えてきた。本日から新たな会社として船出します。」

1日から営業を始めたのは「三菱重工マリタイムシステムズ」です。

三井E&S造船から艦艇や官公庁の船を建造する事業を引き継ぎました。

式典では、新たな社章を身に着けた従業員約480人が門出を祝いました。

100年以上前、旧三井造船が玉野市で創業し、まちは工場とともに成長していきました。しかし2021年3月、国際競争の激化を受け、三井E&S造船は、造船事業から撤退し、三菱重工業などに譲渡しました。

(報告中島悠希)
「長年造船の歴史とともにあったこの企業城下町では、新会社の発足に期待と不安の声が入り混じっている。」

近くの商店街で、工場設立当時から営業を続ける店は…

(まちの人は)
「三菱が来ることでまち全体がまた活気が戻ってきたらいい。」
「船は艦艇しか造らなくなる。縮小せざるを得なくなる。まちは灯が消えたようになる。」

岡山県が2021年1月に行ったアンケートでは、工場と取引がある関連会社の約6割が今後、売上が減ると見込んでいるのです。

長年続いた企業から、バトンを引き継ぐ新会社。これまで培ってきた技術と経験を融合させ、業務の効率化を図る方針です。

(三菱重工マリタイムシステムズ 調枝和則社長)
「収益力を上げて従業員を笑顔にして地域社会を元気にし、社会を豊かにしていきたい。」

造船城下町の新たな船出…今後の動向が注目されます。