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香川漆芸の技法「蒟醤」漆芸家 大谷早人さんが人間国宝認定へ【香川・高松市】

2020.07.17

香川漆芸の技法「蒟醤」漆芸家 大谷早人さんが人間国宝認定へ【香川・高松市】

香川漆芸の代表技法「蒟醤」を専門とする高松市の漆芸家大谷早人さんが人間国宝に認定されることになりました。今回、全国で唯一の認定となります。

漆に模様を掘り色のついた漆を重ねる蒟醤。高松市を中心に江戸時代から続く香川漆芸の代表技法です。さらに作品には竹を編んだ籃胎という素材が使われていて繊細な美しさが際立っています。
これを作ったのが高松市国分寺町の漆芸家大谷早人さんです。

籃胎を使った蒟醤を得意とした人間国宝、故・太田儔さんに師事し技法を学びました。師匠から引き継いだ籃胎と蒟醤を調和させた繊細な色彩の作品は漆芸の新たな作風として高く評価され、日本伝統工芸展で優秀賞を獲得しています。こうした技法に精通しているとして人間国宝に答申されました。

(大谷早人さん)
「嬉しさより責任の重さを感じている。やっぱり師匠の進んできた道、それプラス師匠の思い描いた先を少しずつ進みたい」

伝統工芸の最高峰に立つことになった大谷さん。
認知度の低い香川漆芸を盛り上げることや後進の育成に力を入れるとともにこれからも使い手のことを考えた作品作りを続けていきたいと言います。

(大谷早人さん)
「見てもらって美しく使ってもらって喜ばれるものを作る。使った人が感動する作品を作っていきたい」

今回、人間国宝に認定されるのは全国で大谷さんだけで蒟醤では5人目の認定です。