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2023.05.29

部活動の指導に“大学生” 岡山市が「地域移行」のモデル事業を実施 学生18人が心得を学ぶ【岡山】

公立中学校の部活動の指導を地域住民などに委ねる「地域移行」について、岡山市は2023年度、市内の大学生を指導者として派遣するモデル事業を進めていて、5月29日、派遣前の研修会が行われました。

研修会に参加したのは、岡山市東区のIPU環太平洋大学の学生18人で、市教育委員会の担当者から生徒との接し方や体罰の根絶など、指導者としての心得を学びました。

学生は、近くにある瀬戸中学校のサッカーや吹奏楽など8つの部活動で2024年3月末まで約20回、顧問の教員と一緒に生徒の指導にあたります。

岡山市は、2029年度までに休日の中学校の部活動で完全地域移行を目指し、2023年度は市内の大学生を指導者として派遣する事業を進めていて、他にも岡山大学から市内2つの中学校へ学生が派遣されます。

(参加した学生は…)
「生徒との距離感を大切にしながら 指導していきたい」
「今後トレーナーとして活動したいので、この機会を生かして成長していきたい」

(岡山市教育委員会保健体育科 寺尾知浩さん)
「手本を見せられる存在なので、学生の若いパワーというのを (地域移行では)求めていきたい。学生には指導ということに興味をもってもらい、今後、学校教育に何かしらの形で携わってほしい」

学生は、今後派遣先の中学校で顧問と面談を行った後、7月上旬から指導を始める予定です。

地域移行を巡っては、長時間労働が深刻化している教員の働き方改革のため、総社市などでも地域住民の派遣がすでに進められています。教員の負担軽減に繋がるなど一定の成果が得られています。

その一方で、生徒たちと直接コミュニケーションを取る分、的確な接し方が求められるので、派遣事業で得られた経験などをしっかりと共有し、指導員の質の向上につなげる必要があります。