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2023.11.22

行方不明のまま1年「全く情報がなく」帰りを待つ母の思い 当日の足取りは…【急上昇ニュース岡山】

関心の高い話題を詳しく解説する「急上昇ニュース」です。倉敷市の男子中学生が行方不明になってから、1年が経ちました。未だ有力な手掛かりは得られていません。担当は堀さんです。

行方不明になっているのは、倉敷市の梶谷恭暉さん(現在15歳)です。恭暉さんは中学3年生だった2022年11月13日の午後、自宅を出てから行方不明になっています。

防犯カメラの記録などによりますと、恭暉さんはその日、JR倉敷駅から電車で広島県の三原駅に向かいました。さらに、三原港から船で生口島に向かっていますが、その後の足取りがわかっていません。

2022年11月13日午後5時23分、当時中学3年生の梶谷恭暉さんが母親に最後に連絡したLINEです。LINEでは「6時頃帰る」と伝えていましたが、その時恭暉さんは瀬戸内海で船に乗っていたとみられています。

(恭暉さんの母親)
「17時23分に『6時頃帰る』と言っている。瀬戸田港が見えてくる時間帯。そもそも帰る気がなくて(LINEを)送っている」

防犯カメラの映像などによると、恭暉さんは2022年11月13日午後2時半ごろ、倉敷駅北口のショッピングセンター敷地内に自転車を置き、JR倉敷駅から電車に乗りました。山陽本線下りで広島県の三原駅に着いた恭暉さんは、そのまま船に乗り、瀬戸内海の島を目指しました。

一方、恭暉さんが帰って来ないことを心配し、母親は近所を探し回りました。

(恭暉さんの母親)
「近所のショッピングセンターを探したけどいなくて。もしかして帰っているかもしれないと思って家に帰って。家と公園の往復をしながら、さすがに深夜3時ぐらいになって、これは警察にと思って、行方不明の届けを出した」

そして尾道市の生口島で、恭暉さんのスマホと持っていた本が見つかりました。

(恭暉さんの母親)
「生口島は中学2年生の時、レクリエーションでサイクリングをしている」

恭暉さんはその後、どこに行ったのでしょうか。海上の捜索も行われましたが、見つかりませんでした。

また、警察にはこれまでに北は青森から南は沖縄まで160件以上の目撃情報が寄せられましたが、どれも有力な手掛かりではありませんでした。

(倉敷警察署生活安全課 草壁毅課長)
「『梶谷くんに似た人がいるよ』という情報が主。直接本人に結びつくような有力情報は今のところない。所持品の一部が尾道市内(生口島)で発見されているので、そこからどちらかへ向かっているが、向かった先の有力な情報がないのでそこでストップしている」

バスケットボール部に所属するごく普通の中学生だった恭暉さん。卒業を前に進路で悩むこともあったといいますが、失踪した理由はわかっていません。

(恭暉さんの母親)
「近所の子供の面倒をみたり一緒に遊んだりする優しいところもある」

一方で母親は、当日の恭暉さんの様子に、違和感も感じていました。

(恭暉さんの母親)
「買い物に出ることを急かされた。『お母さんまだ出んの?いつでるの?』と。おかしいなと思った。誰か待っているのかな、みたいな」

2023年3月、同級生たちが中学校を卒業するタイミングで、帰ってくるのではと期待していた母親。しかしその願いは叶いませんでした。

何かの情報につながればと各地でビラ配りを行ってきましたが、寄せられる情報は減ってきています。母親は1年を機にこうした活動を一区切りし、恭暉さんが帰ってくるのを静かに待ちたいといいます。

(恭暉さんの母親)
「1年経って、結構報道していただいた。岡山・広島・愛媛近辺では皆さん心配して下さった。その割に全く情報がないのが、どこかの家に住ませてもらっているのか、働いているとかじゃないかと」

行方不明から1年、恭暉さんの自宅の部屋は今の当時のままです。全国で目撃情報が寄せられながら、未だ有力な情報がない梶谷恭暉さん。母親は、似ている人を見つけたら、声をかけてみてほしいと話しています。

梶谷恭暉さんの特徴です。身長170センチくらい、成長期なので伸びているかもしれません。お母さんによると髪は固め、声は低め、失踪時は、漫画のワンピースや、ボカロの小説を持っていました。当時持っていた財布やイヤホン、傘がまだ見つかっていません。ご家族が安心できる日が一日も早く来ることを願います。