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2023.07.11

なぜ今「サイバー犯罪対策課」? 犯罪の手口は…吉田香川県警本部長に聞く【さぬきのプラス 香川】

知っていると得する香川県の豆知識を紹介する「さぬきのプラス」のコーナーです。2回目のきょうは、香川県警に2023年4月に発足した「サイバー犯罪対策課」。今、急増している詐欺の手口を聞きました。

(中村香月記者)
「今や私たちの生活に欠かせないスマートフォン。インターネットを介した犯罪全てが『サイバー犯罪』になることを知っていますか?香川県警では2023年、こうした犯罪を専門的に扱う部署が発足しました」

香川県警に23年4月に発足した「サイバー犯罪対策課」。インターネットを使った詐欺や名誉毀損などの犯罪を捜査する部署で、捜査員は日々、押収したパソコンの解析作業などにあたっています。発足の背景を、警察庁でサイバー犯罪対策に従事してきた香川県警の吉田和彦本部長に聞きました。

(香川県警 吉田和彦本部長)
「サイバー犯罪は、匿名性が高く痕跡が残りにくい。また、短時間で広範囲に被害が広がる特徴がある。そのサイバー犯罪の取り締まりと被害防止対策をより一層推進するために所要の体制を構築した」

香川県警によりますと、サイバー犯罪に関する被害の相談件数は年々増加傾向で、22年は1494件の相談が寄せられました。

中でも増えているのが、「フィッシング」の手口による被害です。うそのメールを送るなどして偽サイトに誘導し、IDやパスワードなどの情報を盗み出すこの手口。22年1年間の被害額は約54万円だったのに対し、23年は、半年でその60倍にあたる3000万円を超える被害が確認されています。

(香川県警 吉田和彦本部長)
「サイバー犯罪の取り締まりを的確に行っていくためには、情勢を踏まえた捜査能力の向上を図っていって、取締りの成果を上げていくことが大事だと考えている。被害防止対策については、県民に分かりやすい形で、犯罪被害に遭わないための防止対策、被害に遭った場合の対処要領などを情報発信して、セキュリティ意識の浸透を図っていくことが重要だと考えている」

(中村香月記者)
「身近に潜むネット犯罪に目を光らせるサイバー犯罪対策課。手口が年々巧妙化する中、これからの活躍に期待です」

フィッシングメールの一例を紹介します。実在する企業をかたり、不安をあおるなどして偽サイトに誘導する手口が増えています。メールに添付されたURLをクリックし、パスワードなどを入力すると、金や個人情報を盗まれる危険性があります。このようなメールはうそか本当か見抜くことが難しいことから、県警は安易にクリックせず、警察に相談するなどしてほしいと呼び掛けています。