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2023.04.24

G7大臣会合の「舞台裏」で見えたもの テーマの“人への投資”をスタッフも象徴【岡山・倉敷市】

倉敷市で行われていたG7・主要7カ国の労働雇用大臣会合は、23日閉幕しました。今後の労働・雇用環境の在り方の指針となる「倉敷宣言」が採択されました。
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倉敷アイビースクエアで行われた会合は、加藤勝信厚生労働大臣を議長に、各国の担当大臣が参加。「人への投資」をテーマに2日間にわたって議論が交わされ、その成果文書として「倉敷宣言」が採択されました。宣言の中心として挙げられたのが「リスキリング(学び直し)」です。
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(加藤勝信厚労相)
「『人への投資』の中心となるのがリスキリング。労働者が社会変化に対応するための支援、労働者自身による主体的なキャリア形成支援に有用であるのみならず、生産性の向上や賃上げにつながる」
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「リスキリング」とは、働く人に現在とは異なる職務や新たな分野のスキルを獲得させることです。今回の宣言では、リスキリングを進めることでデジタル化や脱炭素などの変化に対応できる人材を増やし、生産年齢人口の減少に対応する考え方です。専門家は今回、国際的な共通認識に挙げられたことで、働く人のリスキリングを支援する企業や自治体が今後増えていくと分析します。
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(岡山大学 中村良平特任教授)
「リスキングに価値があると広報する必要がある。先進事例をしっかりと紹介することが大事」

(篠田吉央アナウンサー)
「人への投資は、働く上でのジェンダーの平等も意味しています。そんな中、今回の大臣会合ではその中心に女性の活躍がありました」
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今回の会合では、厚生労働省国際課の女性の課長が会合の全体を統括するなど、開催地・倉敷市の伊東香織市長も含め、主要なポジションに女性が参画しました。
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(厚生労働省国際課 中村かおり課長)
「働く本人の希望をしっかり聞いた上で、仕事を与える機会は男女同じように、厚労省は職業人としてキャリアを形成していくにおいて大事なことと捉えている」
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また、障害者などにもリスキリングの機会を作ろうと、厚生労働省は倉敷宣言の内容を手話や解説字幕で紹介したり、音声で読み上げる動画を制作し、より多くの人たちに理解してもらうことにしています。
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(加藤勝信厚労相)
「障害の有無に関わらず、会合の成果を直接受け取ってもらって、リスキリングの機会を提供し、それぞれの力を高めてもらって、より賃金の高い仕事、よりやりがいのある仕事に就いてもらう。これが今回の会合のコンセプト」
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今回まとめられた倉敷宣言は、5月に広島で開かれるG7サミットの議論で反映される見込みです。