４月１日にシーズン開幕を迎える女子サッカーのなでしこリーグ２部。開幕戦は、吉備国際大学シャルム岡山高梁と岡山湯郷ベルが対戦する岡山ダービーとなりました。開幕戦を制するのはどちらのチームなのか？両チームに意気込みを聞きました。

シャルムは２０２２シーズン、４勝６分８敗の６位で、目標の１部昇格には届きませんでしたが、２０２３シーズンに向けて、加戸由佳キャプテンは自信をのぞかせます。

（吉備国大シャルム岡山高梁　加戸由佳主将）
「若手と中堅とベテランがそろっていて良いチームだし、その力が融合したらすごく大きなことを成し遂げられる。ワクワクしている」

（川上悠助記者）
「今シーズンは２１人の新加入選手を迎えたシャルム。より攻撃的なサッカーで１部昇格を目指します」

シャルムは２０２３シーズン、上位リーグから多くの新加入選手を迎えました。強化のポイントを、太田真司監督はこう語ります。

（吉備国大シャルム岡山高梁　太田真司監督）
「得点を決めるためのシュート数を増やすために、攻撃のバリエーションを増やすためには、個人のテクニックとともに、そこに関わる総力が大事になる。そこを強化してきた」

２２シーズン、シャルムのゴールはわずか１４。１位のチームの半分にとどまりました。攻撃力の強化が喫緊の課題だったチームに２３シーズン加入したのが、ミッドフィルダーの７番・神田若帆選手です。２２シーズンは１部のアンジュヴィオレ広島で副キャプテンを務めていた神田選手の持ち味は…

（吉備国大シャルム岡山高梁　神田若帆選手　アンジュヴィオレ広島から新加入）
「『止める・蹴る』を得意としてやっていて、攻撃の溜めやアクセントになるのが強み」

ボールをしっかりと収め、前線へ的確に送る。攻撃の起点として、役割が期待されています。

（吉備国大シャルム岡山高梁　神田若帆選手　アンジュヴィオレ広島から新加入）
「全員が攻撃に参加して、厚みを持った攻撃を意識してやっている。今季は絶対１部昇格を目指して頑張っている」

そして、１部昇格に欠かせない選手がもう一人。２２シーズンのチームの得点王、１１番・西村留亜選手です。新シーズンに向けて、持ち味のスピードに加えてチャンスを決めきる決定力に磨きをかけてきました。

（吉備国大シャルム岡山高梁　西村留亜選手　昨季のチーム得点王）
「チームとして目指すは1部昇格。目標は７ゴール以上したい」

（吉備国大シャルム岡山高梁　太田真司監督）
「西村選手のスピードとシュート力の演出を、神田選手がすることによって、チャンスがより増えると思う。勝ち気で勝負していきたい」

対する岡山湯郷ベル。かつては宮間あや選手など日本代表を複数輩出した名門チームは、２０２１年、２２年と２年連続で最下位に沈みました。

チームの再浮上について、谷口博志新監督はこう語ります。

（岡山湯郷ベル　谷口博志新監督）
「ゴールを奪いに行く。シュート、ドリブル、フリーラン、全てがゴールに向かうことがサッカーの本質だと思っているので、得点を奪いながら失点しないことを徹底的に追求していきたい」

チームを引っ張るのが、１０年ぶりにベルに復帰した、キャプテンでフォワードの横山久美選手です。

（岡山湯郷ベル　横山久美主将）
「ここに来た理由は結果を出すためだと思っているので、今シーズンは目に見える結果を出したい」

横山選手は２０１５年から５年間、日本代表として４３試合に出場。圧倒的な運動量とスピードを武器に１７ゴールをあげたほか、２０２２年まで海外のチームで活躍してきました。チームに合流して３カ月、雰囲気は確実に変わってきたといいます。

（岡山湯郷ベル　横山久美主将）
「加入当時は意識が低い人が多かったし、低迷している理由もすごく理解できたが、今年チームが変わって方向性も変わって、みんなが上に行くという気持ちがあるので、のびしろしかない」

そんなチームで横山選手が一目置いているのが、女子サッカーのプロリーグ、ＷＥリーグから移籍してきた、津山市出身のディフェンダー内田好美選手です。

（岡山湯郷ベル　内田好美選手　津山市出身　作陽高卒）
「センターバックをやっていて、対人の強さ、１対１で負けないところ、スピードが武器なので、カバーリングをしっかりする」

勝利への強い意識、そして攻守に渡り強化が図られた新生湯郷ベル。名門復活をかけたシーズンがいよいよ始まります。

（岡山湯郷ベル　谷口博志新監督）
「開幕戦という位置づけがすごく大事だと思っているので、相手が誰であったとしても、我々は勝つためにやる」

岡山ダービーとなったシーズン開幕戦。１部昇格を目指す両チームの熱い戦いに注目です。