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崩落した丸亀城石垣に江戸時代の崩落痕跡【香川・丸亀市】

2020.08.03

崩落した丸亀城石垣に江戸時代の崩落痕跡【香川・丸亀市】

崩落からの復旧工事が進む国の史跡丸亀城の石垣で新たに江戸時代の崩落の痕跡が見つかりました。丸亀市は復旧の参考になると期待を寄せています。

(前川裕喜 記者)
「私は崩落した斜面に上にいる。ここにある石が江戸時代の石垣ということです」

2018年の西日本豪雨や台風の影響で約6000個の石が崩落した丸亀城石垣について、丸亀市は2023年度末の完了を目指し復旧工事を進めています。

今回、高さ43メートルの崩落した斜面の下から傾いた約2メートルの古い石垣が見つかり、文献に残る、築城間もない江戸時代初期の崩落の痕跡であることが分かりました。その近くで確認された栗石という細かな石の層は雨水を排水する暗渠の可能性が高く、築城当時から雨水への危険性が認識されていた証拠と見られます。

(丸亀市文化財保存活用課 眞鍋一生 主任)
「江戸時代から崩落しているので地盤に限らず何らかの原因があったかもしれない。(こういう歴史を)今回復旧にフィードバックすれば長い年月安定できる石垣を造れると思う」

市では今後、復旧工事現場近くで古い石垣の展示も行い、石垣の歴史や工事への理解を広げることにしています。