OHK 8Ch

  • LINE友だち追加
岡山放送

2023.04.04

ハンセン病療養所入所者平均年齢は88歳…誤った隔離政策など伝える新施設【岡山】

瀬戸内市の国立ハンセン病療養所「長島愛生園」に4月4日、学生などが宿泊しながら人権や歴史を学べる新しい施設がオープンしました。

(長島愛生園入所者自治会・中尾伸治会長)
「やっと皆さんに来てもらって、泊まってこの島を見学・学習してもらうそういう場所ができました」

長島愛生園に4月4日オープンした「むつみ交流館」。入所者も待ち望んだ新しい施設です。これまで園内には人権学習に訪れる学生などの団体が宿泊できる場所がありませんでした。開園から90年を超える長島愛生園に初めて整備された宿泊研修施設で、かつて入所者が造っていた庭園、「むつみ苑」にちなんで名づけられました。

(竹下美保記者)
「こちらは2人用の畳の部屋です。病棟を改築したということです。室内には部屋トイレやお風呂も完備されています」

100人以上が集える会議室や研修室に加え、約70人分の宿泊用の部屋が整備されています。

(長島愛生園・山本典良園長)
「より深い学びをしてほしい。今までは半日コースで桟橋や収容所、旧監房しか見学できない、1泊2日で時間をかけて見てほしい」

長島愛生園には、毎年、県の内外から多くの見学者が訪れ、国の誤った隔離政策のもと、ハンセン病の元患者やその家族に向けられた差別・偏見の歴史を学んでいます。園の入所者は96人、平均年齢は88歳を超えました。歴史を伝える語り部もわずか2人となり、「伝承」は課題の1つとなっています。

(語り部の1人・石田雅男さん)
「まさに、最も願っていたことがこうして実現したのでとてもうれしい」
「1日よりも2日、2日よりも3日、泊まりが増えるとそれだけ交流が深まることにつながる」「更に多くの人たちが来てくれる期待も膨らむ」

正しい知識を学び、入所者との交流を促す場へ。「むつみ交流館」は、その新たな拠点となるはずです。