特産のフルーツが海を渡ります。ＪＲ西日本とＪＲ四国などが協力して、岡山、愛媛両県の果物を特急列車で運び販売する実証実験が１１月１７日行われました。

午後３時過ぎ、愛媛県から特急列車が到着しました。

（竹下美保記者）
「この特急列車には、愛媛県産のみかんが乗せられています」

運ばれてきたのは、愛媛県宇和島市産の「早生みかん」です。すぐに、駅の土産物店で販売されました。

（客は…）
「本当に新鮮なものが即私たちの口に入る感じで感動」

これは、ＪＲ西日本などが新たな収益確保や地域活性化を目的に、列車の空きスペースを使って行った実証実験です。

これまで、県内でパンや果物を運んできましたが、今回は初めてＪＲ四国などと連携しました。

（ＪＲ西日本岡山支社 ふるさとおこし本部　弘内玖実さん）
「今回初めて海を越えて県外に出て、県外の地域産品の交流を図りたい。 (列車は)定時性があるので、 時間通りに皆さんに届けられる」」

遡ること４時間前。ＪＲ岡山駅でも、岡山県産の冬のぶどう「紫苑」の発送準備が進められていました。在来線のホームに運ばれ、荷物が乗せられたのは自由席の座席の上です。比較的乗客の少ない日中の列車で、利用の妨げにならず輸送できるか確認します。

岡山のぶどうは約３時間後、愛媛県のＪＲ松山駅に到着しました。

（ＪＲ西日本岡山支社 ふるさとおこし本部　弘内玖実さん）
「岡山のものを、他の地域に届けられるのもうれしい。今後四国以外にも運べたらいい」

ＪＲは、輸送の安全性などを検証し、今後エリアや商品を拡大していきたいとしています。