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苦境続く丸亀うちわ 官民一体となって危機乗り越えろ! 特産品を守る地域の取り組み【香川・丸亀市】

2021.06.16

苦境続く丸亀うちわ 官民一体となって危機乗り越えろ! 特産品を守る地域の取り組み【香川・丸亀市】

コロナ禍が約400年の歴史を誇る「丸亀うちわ」にも暗い影を落としています。伝統ある特産品を守るため、官民一体で苦境を乗り越える取り組みが始まっています。

丸亀市にある塩屋団扇商工業協同組合ではいつもなら繁忙期の6月下旬になっても稼働している機械は2台だけ。

この1年、8台全てがフル稼働した日は1日もありません。

(河野有紀記者)
「こちらのスペースでは、多い時には10人近いアルバイトが作業しているということですが、2021年もその姿はありません。」

香川県うちわ協同組合連合会によると、近年は1億6000万本程度販売していた丸亀うちわですが、昨シーズンの販売数は約70%減少し、4800万本まで落ち込みました。

2021年も既に祭りやイベントなどの中止が相次いでいるため、販売数の大幅な回復は見込めないと言います。

(塩屋団扇商工業協同組合 濱本哲郎さん)
「16日はたまたま2台動いているが正直、1台しか動いていない日もある。(出荷する)荷物の量も例年であれば何倍も積みあがっているが、それに比べればだいぶ少ない。」

苦境を乗り越えようと支援に乗り出しているのが丸亀市です。2020年は連合会に約7万本を発注し市内の学校などに無料で配りましたが、2021年は新型コロナのワクチン接種会場などでの配布を検討しているということです。

(塩屋団扇商工業協同組合 濱本哲郎さん)
「こういう時だからこそ繋がりを大事にしてどうにか2022年、そして5年・10年後と続くような産業になっていけたら。」

新型コロナの収束を願いながら我慢の日々が続く丸亀市の地場産業。官民の力を合わせてこの苦境を乗り越えたいところです。