OHK 8Ch

  • LINE友だち追加
岡山放送

2026.09.14

「大量死が起きるのでは…」岡山県の養殖カキ「厳重警戒」で予断許さぬ状況に…気をもむ生産現場【岡山】

 

瀬戸内海の養殖カキが昨シーズン、大量死した問題で岡山県は9月10日、大量死のリスクが高まったとして漁業者に最高レベルの厳重警戒を呼び掛けました。水揚げの時期に向かう今、現状を取材しました。

◆県内最大の養殖カキ産地「瀬戸内市邑久町虫明地区」を取材

(萩原渉アナウンサー)
「岡山県内最大の養殖カキの産地、瀬戸内市邑久町虫明地区です。これからこちらの機器を使って海水を採取します」

岡山県の委託を受けた邑久町漁協の職員が養殖海域の10カ所で1リットルずつ海水を採取し、水温を計ります。

養殖カキ

◆養殖カキ大量死の主な原因とされる「海水温と塩分濃度」基準値を上回り…県が「厳重警戒」を発令

岡山県は、昨シーズンの養殖カキ大量死を受け、2026年6月から主な原因とみられる海水温と塩分濃度の高さを24時間測定し、漁協を通じて生産者に情報を伝えています。9月8日、いずれの測定値も基準値を上回ったため、最高レベルの「厳重警戒」を発令しました。

気になる海の現状は・・。

(漁協の職員)
「去年(2025年)よりちょっと水温が低い。去年はこの時期でもまだけっこう水温が高かった」

「厳重警戒」を発令

◆今季水揚げされる予定のカキは「生育順調」も…予断を許さない状況続く

今シーズン、水揚げされる予定のカキを見せてもらいました。

(漁協の職員)
「順調に成長している。これをまた沖に出して、エサをいっぱい食べさせて大きくして年明けぐらいに水揚げする」

海水温と塩分濃度の低下につながるのが雨です。邑久町虫明の7月から9月にかけての降水量はここ数年、300ミリを下回る年も多く、大量死があった2025年はわずか210ミリ。2026年は厳重警戒発令の翌日にまとまった雨が降ったことから既に25年を上回りましたが、予断を許さない状況は続いています。

瀬戸内市邑久町虫明の7・8・9月の降水量

◆「(去年と)同じ大量死が起きるのでは…」漁協の組合長は水揚げ開始までの“適度な雨”を期待する

(邑久町漁協 松本正樹組合長)
「(厳重警戒が発令されて)去年のことが頭をよぎった。このまま悪い方に進むと、去年と同じ大量死が起きるのではという不安。状況を見ながらいかだを沖へ出すタイミングを計るしかない。できる対策はこれから模索していく」

11月の水揚げ開始までに適度な雨が降れば、大量死を免れる可能性が高くなるということで、生産現場ではしばらく気をもむ日が続きます。

邑久町漁協 松本正樹組合長