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岡山県で唯一全国優勝経験の新見高校軟式野球部が廃部に”最後の夏”に密着【岡山】 

2023.07.21

岡山県で唯一全国優勝経験の新見高校軟式野球部が廃部に”最後の夏”に密着【岡山】 

特集はもう一つの高校野球です。岡山県で唯一、全国優勝を経験した新見高校の軟式野球部は、部活動の再編により今年度限りでの廃部が決まっています。部員11人で臨んだ最後の夏を追いました。

(新見高校軟式野球部 畑中優一主将)
「まずは楽しく一生懸命勝ちを目指して頑張っていきたい」

(エース・小林白門)
「絶対勝つ」

新見市の新見高校。この校庭が軟式野球部の練習場所です。部員数は3年生が10人、2年生が1人の11人。今年度での廃部に伴い新入生の入部募集は行いませんでした。

チーム唯一のピッチャー、3年生の小林白門選手、地元・新見市で育った小林選手は伝統ある軟式野球部の廃部に複雑な思いを抱いていました。

(新見高校軟式野球部 小林白門選手)
「全国優勝もしていいチームなのでちょっと残念」
「できれば存続してほしかった」

新見高校は生徒数の減少などから2024年度から2カ所に分かれた校舎が統合されます。軟式野球部は閉鎖される校舎側で練習していて今後、練習場所が確保できないことが廃部の大きな理由です。新見高校では他にも剣道部や柔道部など7つの部活動が、2023年度限りで廃部となります。

(新見高校 岩本恭治校長)
「その部で活動している生徒にとっては、高校生活を充実させるとても大切なものだと思っている。ですから廃部は苦渋の決断」

1956年に創部された軟式野球部。多い時には約50人の部員が在籍していました。2007年には岡山県で初めて全国優勝を成し遂げ、伝統と実績のある部活動でした。市内の中学校で軟式野球部を指導する槙原淳幹教諭は、全国制覇を経験したOBの1人です。

(新見高校軟式野球部OB 槙原淳幹さん)
「本当にこんな日が来るとは思っていなかった、10何年間もあったのにもっと自分たちにできることはなかったのかなと、申し訳ないなという思い」

野球に励む中学生にとっても新見高校の軟式野球部は大きな目標の一つでした。

(軟式野球をしている中学生は)
「自分のまちの高校で野球ができないのは悲しい、目指す場所がなくなるのはすごく残念」

(新見高校軟式野球部 小林白門選手)
「(どんな試合にしたい?)内容にこだわらず勝つだけにこだわっていきたい」

【7月16日・VS岡山学芸館高校】

最後の夏が幕を開けました。中には、全国優勝した年のOBの姿がありました。

(新見高校軟式野球部 OB赤木憲介さん)
「この子たちにとっては最後の夏なので、部の歴史とか考えるのではなくて、自分らが一番納得いく形で終わってくれたら」

1回戦は2点を先制され苦しい展開となります。それでも新見は気迫のプレーで食らいつきます。同点に追いつき2塁にランナーを置く勝ち越しのチャンス。打席にはエースで4番の小林。打球はセンター前へ執念のヒット!これが決勝点となり、わずか11人で挑んだ新見高校の初戦は、見事な逆転勝ちをおさめました。

(新見高校軟式野球部 小林白門選手)
「最後勝ててよかったみんな気持ちが入っていた」

続く2回戦の相手は優勝候補とされる玉島。序盤から点差を広げられるも小林が粘り強く投げ、あきらめない新見。

最後は唯一の2年生森川が代打で登場。見逃し三振。伝統校の最後の夏が終わりました。

(新見高校軟式野球部 畑中優一主将)
「(先輩から受け継いだものは)やっぱり絆。野球はチームプレーが大事みんなチームを大事にして頑張ってきた」

(新見高校軟式野球部 小林白門選手)
「自分たちの全力が出せたので悔いはない。日頃の努力はやっぱり報われると思うのでこれからも他のことに生かして頑張っていきたい」

生徒たちの野球にかける情熱はいつまでも色あせることなく、伝統とともに脈々と受け継がれていました。