美作市にツバメたちが２０年近くにわたってやって来る住宅があります。巣の数が年々増え、今では１００個近くあるという珍しい光景です。

小さな口ばしを広げ、餌を求めるヒナたち。建物の梁や住宅の軒先など、１００個近くの巣が並んでいます。ここは納屋というより…

（ツバメたちを見守る　阿部方一さん）
「ツバメの宿ですね。（ツバメの）マンション」

ツバメのマンションがあるのは美作市中山の農業、阿部方一さん（９０）の住宅です。こちらには毎年、春になるとツバメたちが飛来して巣作りをし、新たな命を育てます。

このうち納屋の梁や軒には５０個ほどの巣があり、親鳥たちがヒナたちにエサを運び子育ての真っ最中です。

９０歳になる阿部さんはカラスなどの外敵からヒナを守り、安心して子育てを続けられるよう軒下に糸を張って対策し、今年もツバメの親子を温かく見守っています。

（阿部方一さん）
「かわいい。せっかく来ているんだから面倒みてあげないと。大事にしている」

ヒナたちはあと数日で飛べるようになり、８月下旬になると親鳥と一緒に旅立つということです。