2024.03.20
国内初の国立公園「瀬戸内海」指定90周年 多島美などの魅力に”熱視線”【急上昇ニュース 岡山・香川】
今、関心の高い話題を詳しく解説する急上昇ニュースです。3月20日は、広域の観光戦略として注目される瀬戸内海国立公園指定90周年の記念事業です。担当は前川記者です。
(前川裕喜記者)
国立公園は全国に34ヵ所あって、自然豊かな観光地はほとんどがその対象となっています。この国立公園の先駆けとなったのが瀬戸内海でした。1934年3月に九州の雲仙や霧島と並んで国内で初めて指定され、90年間、自然の保護が進められてきました。今ではその範囲は関西から九州まで1府10県に広がり、90万ヘクタールと国内最大の公園となりました。1000を超える島が含まれている言われています。 (中塚美緒キャスター)
かなり広いですね・・・
(前川裕喜記者)
今、この資源を生かして、観光振興を進めようという動きが大きくなっています。 (鷲羽山ビジターセンター 楠本新太郎館長)
「島の後ろに隠れた島を入れれば約50の島々が点在している」
標高133メートルの倉敷市の鷲羽山から香川方面を見ると、島々でつくられる「多島美」が広がります。 国内でもほかにない特徴的な景色です。 (奈良から観光に来た人)
「心が安らぎいいリフレッシュになる」
「以前、香川に行っていろいろ回ってみたが、島それぞれに特徴があり、観光には向いている」 このほかこの公園は日本のエーゲ海と表現される瀬戸内市の牛窓、 海とサクラが共演する三豊市の紫雲出山、 紅葉スポットの小豆島の寒霞渓なども含まれています。 (香川県 池田豊人知事)
「瀬戸内海国立公園記念事業キックオフを宣言する」 そして鷲羽山と同じく「多島美」が望める高松市の屋島では、公園の指定日の3月16日に、数百人が参加するウォーキングイベントが行われました。 香川県の池田知事のほか岡山県からも参加して、公園の魅力を再認識しました。 (香川県 池田豊人知事)
「みなさんに集まってもらい、改めて瀬戸内海の力、瀬戸内の恵を感じた」
(岡山県 横田有次副知事)
「当たり前のように瀬戸内海はあるが90周年でそこに注目させてもらって、次に残せることを考えるいいきっかけになる」 また観光の専門家もこの公園を高く評価しています。
(せとうち観光専門職短期大学 観光振興学科 安村克己学科長)
「バブル景気のころはテーマパークやアミューズメントパークが注目されたが失敗した。世界でも日本でも観光資源は文化と自然だと思う。多島美あるいは景色が一番。瀬戸内観光のメインの資源になる」 (岸下恵介キャスター)
なるほど、瀬戸内海が観光資源として注目されていることが分かりました。PRするための取り組みはあるのでしょうか?
(前川裕喜記者)
はい、岡山県では2024年10月5日に国や倉敷市と共に90周年の記念式典をするほか、香川県では6月に岡山県と合同の食の大博覧会、7月には記念シンポジウムを企画しています。
(中塚美緒キャスター)
海外の人にも関心を持たれそうですね。
(前川裕喜記者)
日本政策投資銀行などの調査では、コロナ禍で失われた外国人宿泊客が、2023年、香川県では44万人、岡山県では33万人と、急激に回復しています。 さらに中四国エリアを訪れる理由として「自然や風景の見物」が1位となっています。 (岸下恵介キャスター)
まさに瀬戸内海を目当てにと言っても過言ではないですね。
(中塚美緒キャスター)
2025年は大阪・関西万博をきっかけに、350万人の外国人観光客が訪れると言われているのでチャンスですね。
(前川裕喜記者)
ただPR面で課題もあります。90周年を記念するロゴマークです。岡山県と香川県で別のものを使っています。歩調が合ってないように見えますが、専門家は次のように指摘しています。 (せとうち観光専門職短期大学 観光振興学科 安村克己学科長)
「開発振興は地域が中心になるので地域ごとに競合してしまう。それを協力してやるのは重要。例えば(連携事業で)岡山で泊まって香川でも泊まる。逆に香川から行って岡山に泊まったりと。ただ行政は行政でそれぞれの役割があるので工夫が必要」 (前川裕喜記者)
これまで観光振興は県ごとの戦略が中心でしたが、今は同じ資源を共有する広いエリアでの戦略が求められます。特に岡山、香川両県の連携が鍵を握りそうです。
(前川裕喜記者)
国立公園は全国に34ヵ所あって、自然豊かな観光地はほとんどがその対象となっています。この国立公園の先駆けとなったのが瀬戸内海でした。1934年3月に九州の雲仙や霧島と並んで国内で初めて指定され、90年間、自然の保護が進められてきました。今ではその範囲は関西から九州まで1府10県に広がり、90万ヘクタールと国内最大の公園となりました。1000を超える島が含まれている言われています。 (中塚美緒キャスター)
かなり広いですね・・・
(前川裕喜記者)
今、この資源を生かして、観光振興を進めようという動きが大きくなっています。 (鷲羽山ビジターセンター 楠本新太郎館長)
「島の後ろに隠れた島を入れれば約50の島々が点在している」
標高133メートルの倉敷市の鷲羽山から香川方面を見ると、島々でつくられる「多島美」が広がります。 国内でもほかにない特徴的な景色です。 (奈良から観光に来た人)
「心が安らぎいいリフレッシュになる」
「以前、香川に行っていろいろ回ってみたが、島それぞれに特徴があり、観光には向いている」 このほかこの公園は日本のエーゲ海と表現される瀬戸内市の牛窓、 海とサクラが共演する三豊市の紫雲出山、 紅葉スポットの小豆島の寒霞渓なども含まれています。 (香川県 池田豊人知事)
「瀬戸内海国立公園記念事業キックオフを宣言する」 そして鷲羽山と同じく「多島美」が望める高松市の屋島では、公園の指定日の3月16日に、数百人が参加するウォーキングイベントが行われました。 香川県の池田知事のほか岡山県からも参加して、公園の魅力を再認識しました。 (香川県 池田豊人知事)
「みなさんに集まってもらい、改めて瀬戸内海の力、瀬戸内の恵を感じた」
(岡山県 横田有次副知事)
「当たり前のように瀬戸内海はあるが90周年でそこに注目させてもらって、次に残せることを考えるいいきっかけになる」 また観光の専門家もこの公園を高く評価しています。
(せとうち観光専門職短期大学 観光振興学科 安村克己学科長)
「バブル景気のころはテーマパークやアミューズメントパークが注目されたが失敗した。世界でも日本でも観光資源は文化と自然だと思う。多島美あるいは景色が一番。瀬戸内観光のメインの資源になる」 (岸下恵介キャスター)
なるほど、瀬戸内海が観光資源として注目されていることが分かりました。PRするための取り組みはあるのでしょうか?
(前川裕喜記者)
はい、岡山県では2024年10月5日に国や倉敷市と共に90周年の記念式典をするほか、香川県では6月に岡山県と合同の食の大博覧会、7月には記念シンポジウムを企画しています。
(中塚美緒キャスター)
海外の人にも関心を持たれそうですね。
(前川裕喜記者)
日本政策投資銀行などの調査では、コロナ禍で失われた外国人宿泊客が、2023年、香川県では44万人、岡山県では33万人と、急激に回復しています。 さらに中四国エリアを訪れる理由として「自然や風景の見物」が1位となっています。 (岸下恵介キャスター)
まさに瀬戸内海を目当てにと言っても過言ではないですね。
(中塚美緒キャスター)
2025年は大阪・関西万博をきっかけに、350万人の外国人観光客が訪れると言われているのでチャンスですね。
(前川裕喜記者)
ただPR面で課題もあります。90周年を記念するロゴマークです。岡山県と香川県で別のものを使っています。歩調が合ってないように見えますが、専門家は次のように指摘しています。 (せとうち観光専門職短期大学 観光振興学科 安村克己学科長)
「開発振興は地域が中心になるので地域ごとに競合してしまう。それを協力してやるのは重要。例えば(連携事業で)岡山で泊まって香川でも泊まる。逆に香川から行って岡山に泊まったりと。ただ行政は行政でそれぞれの役割があるので工夫が必要」 (前川裕喜記者)
これまで観光振興は県ごとの戦略が中心でしたが、今は同じ資源を共有する広いエリアでの戦略が求められます。特に岡山、香川両県の連携が鍵を握りそうです。