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商社も注目!津山市のブランド牛“つやま和牛”香港へ初出荷 アジアをターゲットに牛肉販路拡大へ【岡山】

2024.01.17

商社も注目!津山市のブランド牛“つやま和牛”香港へ初出荷 アジアをターゲットに牛肉販路拡大へ【岡山】

ビジネスチャンスの拡大へ、視線の先には海外の市場です。津山地域で生まれ育ったブランド牛「つやま和牛」が初めて香港に向け出荷されました。

(農事組合法人藤の木和牛肥育組合 森岡知之理事長)
「すき焼きとかしゃぶしゃぶとかステーキとか、何をやっても風味が出る和牛のメスを持っていく」

皿に盛られたサーロイン肉。適度な赤身と霜降りのバランスが売りの、つやま和牛です。津山地域で生まれ育ち、5段階で示す肉質等級の3以上などが条件です。津山市内を中心に11戸の農家が約200頭肥育していて、1月17日、初めて香港に出荷されました。

JAや畜産農家などが出席して行われた出発式では、ウシを肥育した農事組合法人の森岡知之理事長が「畜産業界は餌の高騰やウシの出荷価格の下落で戦後最大の危機だが、今回の出荷を起爆剤に岡山県の畜産を守っていきたい」と挨拶しました。

輸出にかかわった商社によりますと、香港を皮切りに、今後、東南アジアなどにも進出したいとしています。

(焼肉店の人は…)
「選ばれた牛だけがつやま和牛になるので、脂の質が良い。甘みが他の牛に比べて結構ある」

(JA晴れの国岡山津山統括本部 西川潤統括本部長)
「肉文化を海外に輸出することでさらに盛り上がりを見せていって、地元の発展にも寄与する」

海外の市場に活路を見出す取り組みですが、今、国を挙げて牛肉の輸出促進が行われています。農林水産省によりますと、牛肉の輸出額は2020年までは年間300億円以下で推移していましたが、21年、22年は500億円以上と数字を伸ばしています。

さらに政府は2030年の輸出目標額を1600億円とし、その実行戦略として中国400億円、香港330億円など和牛の認知度が高く、ニーズも高いとされるアジアへの輸出強化を打ち出しています。

つやま和牛を巡っては2023年12月、香港の商社などの5人が津山市を訪れ、料理の試食などを行い、今後の輸出拡大の可能性などを話し合ったということです。今後の展開に、注目が集まります。