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2024年はうるう年…四国遍路逆打ち”ご利益3倍”はなぜ? ツアー商品や御朱印帳も登場【香川】

2024.01.04

2024年はうるう年…四国遍路逆打ち”ご利益3倍”はなぜ? ツアー商品や御朱印帳も登場【香川】

2024年はうるう年です。四国八十八カ所霊場巡りでは4年に一度のうるう年に、香川県の88番札所から徳島県の1番札所を目指す「逆打ち」をするとご利益が3倍になるという言い伝えがあります。逆打ち遍路のツアーや関連商品なども登場しています。

全長約1400キロの遍路路を巡る四国遍路は徳島県にある1番札所「霊山寺」からさぬき市にある88番札所「大窪寺」を目指す「順打ち」が一般的です。「逆打ち」はその反対、88番札所「大窪寺」を出発し1番札所の「霊山寺」を目指します。

「逆打ち」は「順打ち」とは違い、道中に次の寺の場所を知らせる案内板がなく、巡るのが難しいことなどから、ご利益が3倍になるともいわれています。

なぜ、うるう年に「逆打ち」なのか?現在の愛媛県に住んでいた富豪の衛門三郎の逸話にちなんでいます。平安時代、衛門三郎は修行僧として家を訪ねてきた弘法大師を追い払った後、子供が次々と亡くなり、弘法大師に会って詫びるため四国巡礼を始めたといわれています。

衛門三郎は1番から88番を回っても弘法大師に会えなかったため、逆打ちしたところ、うるう年に弘法大師に出会えたという言い伝えがあります。

2024年の本格的な遍路シーズンを前に、関連商品も登場しています。さぬき市の88番札所の大窪寺門前にある土産物店「八十八庵」では遍路用品とともに逆打ち巡礼のお遍路さん向けに、2023年秋から専用の御朱印帳の販売を始めています。

この御朱印帳は88番札所の大窪寺から始まり、最後は1番札所の霊山寺となっていて、1冊が2970円です。2016年のうるう年に販売したところ店の予想を超える売れ行きで、コロナ禍のあった2020年もよく売れたということです。

また、旅行代理店では逆打ち霊場のツアー商品の販売も始まっています。このうち大阪市に本社がある阪急交通社では、インターネットなどでの販売がすでに始まっていて、遍路初心者にも参加してもらおうと各地で説明会も開いています。

阪急交通社では2020年、前回のうるう年には逆打ち遍路もコロナ禍の影響を受けましたが、2016年の逆打ち遍路のツアー商品は例年の1.5倍の申し込みがあり、好評だったということです。2024年はツアーの発着地を34カ所に増やす計画です。

新型コロナ5類移行後の旅行需要の回復が鮮明になる中、“実質8年ぶり”の逆打ち遍路がその後押しになるのか?注目されます。