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探査機「はやぶさ」の持ち帰った砂を再現…宇宙の砂の成分で野菜の栽培に成功(岡山大学)【岡山】

2023.11.29

探査機「はやぶさ」の持ち帰った砂を再現…宇宙の砂の成分で野菜の栽培に成功(岡山大学)【岡山】

人類が宇宙で暮らす日も近いかもしれません。岡山大学はJAXAの小惑星探査機、はやぶさ2が持ち帰った砂を再現、その砂で野菜の栽培に成功したと11月29日発表しました。

(岡山大学自然生命科学研究支援センター 中村栄三特任教授)
「驚きというか感激。最初に発芽したときは皆で叫んだ」

実験は岡山大学の中村栄三特任教授が率いるチームが成功させました。2014年に打ち上げられたはやぶさ2が持ち帰った「りゅうぐう」の砂とほぼ同じ成分を使いミニレタスなどの野菜を育てたところ生長したということです。

(戸田奈沙記者)
「公開されたのは地球と火星にある小惑星りゅうぐうから持ち帰られた砂です。実物は鳥取にあるが、リモートでつないで観察できる」

これまで中村教授らの研究によりりゅうぐうの砂には水やアミノ酸などが含まれていることが分かっていましたが作物を栽培する研究は今回が初めてです。宇宙に存在する砂で作物が育つとなれば人類が宇宙で自給自足できる可能性が広がります。

これまで月の砂で植物を育てる実験はありましたが失敗していて、中村教授によると宇宙の砂の成分で植物の栽培に成功したのは世界で初めての可能性が高いということです。

(岡山大学 那須保友学長)
「岡山大学は宇宙に人が住むための研究を始めている。決して夢物語ではないというところまできている」

岡山大学では今後宇宙での農業という視点に重点をおき研究開発を進めたいとしています。