備えの基本を押さえて防災力アップを目指す備えのツボ。今回は１９年前の地震から孤立のリスクについてお伝えします。

（防災士　小林宏典記者）
「高層ビルが立ち並ぶ都心部です。孤立とは無縁と思える場所でもそのリスクあるんです」

■警鐘！孤立のリスク

１９年前の２００４年１０月、新潟県中部を震源とする最大震度７の地震が発生、６８人が死亡しました。

この新潟県中越地震では山間部で土砂災害が多発、集落の孤立が深刻な問題となりました。

■「リスクはあなたにも」

災害が発生した際の集落の孤立は岡山、香川でも起こりうるリスクです。新潟県中越地震を受け内閣府が調査したところ孤立する可能性がある集落は岡山県で４７０カ所、香川県で１７９カ所ありました。

孤立すれば被害の実態は解消するまで知られず救助やその後の支援から取り残されます。南海トラフ巨大地震では岡山、香川でも激しい揺れに伴う土砂災害が想定され孤立のリスクと無関係ではありません。 また、山間部だけでなく都市部の高層ビルでも停電でエレベーターが使えなくなれば孤立と同じ状況に陥る恐れがあります。 そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。災害による孤立は誰もが抱えるリスクです。新潟県中越地震の教訓を忘れず孤立を想定した備蓄や対処法を確認しておきましょう。