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2023.11.02

甲状腺への影響懸念の“塩素酸”を検出 PFAS問題の吉備中央町 県に報告せず【岡山・吉備中央町】

国の暫定目標値を超える有機フッ素化合物が検出された岡山県吉備中央町の浄水場で新たな問題です。町は11月2日、塩素酸についても基準値を上回る数値が検出されていたと公表しました。

(吉備中央町 山本雅則町長)
「水質基準に定められている塩素酸において、適切な対応がとれていませんでした。利用者の皆様にご報告とお詫びを申し上げたい」

町によりますと、円城浄水場の2023年8月の水質検査で、国の基準値の0.6ミリグラムを超える0.72ミリグラムの塩素酸が検出されたにも関わらず、県に報告せず対応していなかったということです。

町は有機フッ素化合物、PFASの問題で県から改善計画書の提出を求められていて、過去の水質検査を確認したところ、今回の不適切な対応が発覚しました。

塩素酸は、長期的に摂取し続けると甲状腺への影響が懸念されます。今のところ健康被害は確認されておらず、町は水の消毒に使う次亜塩素酸ナトリウムの温度管理を徹底しなかったことが原因として考えらえるとしています。

(吉備中央町 山本雅則町長)
「職員の認識不足。薄めればいいと軽い気持ちがあった。レベルアップを図らないと安心した水が配れない」

現在、塩素酸の数値はタンクの清掃などにより基準値を下回っていて、町は塩素酸についても改善計画をたてるとしています。