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“多様な性”認め合って…岡山レインボーフェスタ2022 10月16日開催【岡山・岡山市】

2022.09.28

“多様な性”認め合って…岡山レインボーフェスタ2022 10月16日開催【岡山・岡山市】

LGBTQといわれる性的少数者の存在を社会に広めようという「岡山レインボーフェスタ2022」が、10月16日、岡山市中心部で開催されます。今回で2回目となるパレードについて、主催する「ももたろう岡山 虹の祭典(ももにじ岡山)」の共同代表、市川明美さんに聞きました。

■参加して感じた“温かさ“

「プライドパレード」ともいわれる性的少数者のパレードは、欧米をはじめ世界各地で開催されていて、中には数100万人を動員するものもあるといいます。日本では1994年8月に初めて東京で行われて以来、全国各地で行われるようになりました。市川さんは2019年夏に香川県丸亀市で行われたパレードに参加し、その雰囲気に感銘を受けたといいます。
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(市川明美さん)
「とても温かみがあって、街の人たちが応援してくれる雰囲気に感銘を受けました。『岡山でもぜひこのようなパレードを開催したい』と思い、始める決意をしました」

■初の試みに困難…

LGBTQ の“L”はレズビアン(女性を愛する女性)、“G”はゲイ(男性を愛する男性)、“B”はバイセクシャル(両方の性を愛する人)、“T”はトランスジェンダー(生まれた時割り当てられた性と異なる性で生活する人)を意味します。“Q”はさらに様々な分類がある、という意味で加えられました。レインボーには“まるでグラデーションのように多様な性“という意味が込められています。

市川さんは2019年秋に実行委員会を立ち上げ、岡山での開催に向けて準備を始めました。しかし社会的な認知度はまだ低く、準備には困難もありました。

(市川明美さん)
「こういうパレードは岡山では初めてで、警備や行進ルートなど、警察とも色々な打ち合わせをしました。途中で表町商店街を通るルートになっていたので、関係する場所にご挨拶にも行きました」

ポスターの掲示などに賛同する店舗もあれば、断られることもあったといいます。

■賛同の輪が広がる

一方で賛同の輪も広がっていきました。
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岡山市の運送会社は、パレードに賛同する装飾をトラックに施しました。玉野市出身の書道家Maaya Wakasugi(マーヤ・ワカスギ)さんがデザインを手掛け、LGBTQの当事者だけでなく、様々な偏見に悩む全ての人に前向きな気持ちになってほしいという思いが込められています。
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荷台にはパレードのテーマ、「WE ARE ALL WITH YOU ひとりじゃないよ」の文字が。全国を走ってメッセージを届けます。

■当日は予定を上回る人が

中国地方初となる岡山のパレードは2021年11月28日に行われました。当日は300人の予定を大きく上回る約350人が集まりました。
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(市川明美さん)
「(LGBTQの)当事者はもちろん、アライ(Ally、仲間の意味)と言われる理解者の方とか、お父さんお母さんに連れられた子供とか・・・色んな方が参加して下さいました。多彩な方に歩いていただいて、とても感無量でした」

パレード開催は、LGBTQを理解してもらうのに大きな意味があったと市川さんは感じています。

(市川明美さん)
「(LGBTQの)当事者というのは見えにくい部分があるので、可視化を図る事は大きな目的でした。また当事者だけでなく、コロナのため自宅で孤独を感じている方々に向けてのメッセージを伝えたい思いもありました。色んな方に歩いていただいて、とても友好的だったと思います」

■地域の人たちの支えになる

2回目のパレードは2022年10月16日に行われます。午後2時に岡山市北区の石山公園をスタートし、桃太郎大通りと市役所筋を経由して、岡山市役所までをパレードします。

(市川明美さん)
「この活動をずっと続けていきたいと思います。岡山でやることが、地域に住んでいる人たちの支えになっているという感想をいただきました。また、前回来てくれた中学生、高校生は『LGBTの事を授業で取り上げたい』と言ってくれました。こうやって広がっていくという事を感じたので、是非ともずっと続けていきたいと思っています」