2021.06.15
オープンから3カ月…西日本豪雨で全壊 真備町の障害児施設 新たな船出【岡山・倉敷市】
発達障害のある子供たちが通う倉敷市真備町の学習施設が、新たな取り組みを始めました。
被災の経験から学んだ子供たちの”居場所づくり”です。
(子供)
「(教えてもらってどう?)よく分かる(ここ来るのどんな気持ち?)楽しい」
小学生から高校生まで約30人の子供たちが通っています。
(ホハル 滝沢貴祥さん)
「子供たちの居場所は必要です。何より僕ら大人が元気になれます」
思いに賛同してくれた人たちからは、約500万円の資金が集まりました。
(机の修理を終えた業者)
「こんにちは。お待たせして時間かかってしまった」「これはすごい」
(ホハル 滝沢貴祥さん)
「子供が真備の方もいっぱいになってきて、更に(隣の)矢掛の子たちも受け入れたいと」
(ホハル 滝沢貴祥さん)
「福祉避難所を考えています。真備の子たちって、なかなか避難所に入れなかった子がいます。障害があって、声を出してしまったり、飛び跳ねてしまったり、車の中で過ごした家族が多かったので、そうした子供たちと家族を支援したいと、広い空間を借りた」
災害が起きた時、この場所は、障害がある子供たちとその家族が避難できる場所にもなるのです。
被災の経験から学んだ子供たちの”居場所づくり”です。
(勉強中の先生と子供やりとり)
「”味”(という漢字)分かる?それじゃないな」(子供)
「(教えてもらってどう?)よく分かる(ここ来るのどんな気持ち?)楽しい」
発達障害のある子供たちが放課後に通う学習施設「ホハル」です。
ここは、岡山県矢掛町の閉園した幼稚園を借りて2020年秋にオープンした「ホハル」の2つ目の施設です。小学生から高校生まで約30人の子供たちが通っています。
(ホハル 滝沢貴祥さん)
「子供たちの居場所は必要です。何より僕ら大人が元気になれます」
小学校の教師だった滝沢貴祥さんは、同じく元教師の兄、達史さんと一緒に3年前の2018年4月、倉敷市真備町に障害のある子供たちの居場所、「ホハル」を立ち上げました。
施設の名前には、子供たちが自分で帆をはって船出ができるようにとの願いが込められています。
しかし、オープンからわずか3カ月、西日本豪雨で施設は全壊してしまいます。
(貴祥さんの兄・滝沢達史さん)
「我々はすぐに再開しなければと、独自に寄付、クラウドファンディングを利用して…」
協力してくれた人たちへのお返しに選んだのは、泥だらけのおもちゃでした。
(貴祥さんの兄・滝沢達史さん)
「おもちゃを捨てるのが一番つらいというか、切ない気持ちになってて」「切ない気持ちを共有できたらいいなと思って、これを届けれたら、災害のこととかリアリティを届けられるかもしれないと思って」思いに賛同してくれた人たちからは、約500万円の資金が集まりました。
(机の修理を終えた業者)
「こんにちは。お待たせして時間かかってしまった」「これはすごい」
「ホハル」は被災からわずか1カ月で子供たちの居場所を取り戻すことができました。
あれから3年。(ホハル 滝沢貴祥さん)
「子供が真備の方もいっぱいになってきて、更に(隣の)矢掛の子たちも受け入れたいと」
当時10人ほどだったホハルに通う子供たちは、2つの施設で約100人に増えました。
滝沢さんは、この新しい施設で、被災当時から抱えていたある思いを形にしました。(ホハル 滝沢貴祥さん)
「福祉避難所を考えています。真備の子たちって、なかなか避難所に入れなかった子がいます。障害があって、声を出してしまったり、飛び跳ねてしまったり、車の中で過ごした家族が多かったので、そうした子供たちと家族を支援したいと、広い空間を借りた」
テントや寝袋は50人分用意されました。
水や食料、発電機なども備えられています。災害が起きた時、この場所は、障害がある子供たちとその家族が避難できる場所にもなるのです。
(ホハル 滝沢貴祥さん)
「ここだったら大きな声を出しても、みんな分かっているので、優しく接してくれる」
西日本豪雨からもうすぐ3年、「ホハル」は、子供たちの船出の後押しを続けていきます。