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コロナ禍での演奏会目指して…3密回避が難しい岡山大学オーケストラに密着!【岡山】

2020.08.31

コロナ禍での演奏会目指して…3密回避が難しい岡山大学オーケストラに密着!【岡山】

新型コロナウイルスの影響で、多くの音楽イベントが中止となる中、岡山大学の交響楽団が年末の演奏会を目指して練習を重ねています。3密回避が難しい大所帯のオーケストラ、対策に悩みながらも前に進もうと模索する楽団を取材しました。

弦楽器や管楽器、打楽器など20種類以上の楽器で1つの音楽を作り上げるオーケストラ。2020年で創部71年目の岡山大学交響楽団は新型コロナウイルスの影響で2020年3月から6月末まで練習の自粛を余儀なくされました。

楽団で55年間指揮者を務める保科洋さんは…

(岡山大学交響楽団 保科洋指揮者)    
「50年以上やってきて初めてのこと。岡大のオーケストラの歴史始まって以来のこと」

感染防止対策の難しさから7月予定されていた夏の演奏会は中止に。ようやく再開した練習も人数を半分に分けて行っているため、全員で音を合わせることができません。8月31日は、12月の定期演奏会に向けて、本番と同じホールでの練習、2020年に入って初めて全員が顔をそろえました。

距離を確保するため舞台のせりを上げステージを広くしていきます。さらに、客席のギリギリまで使い、間隔をとっていきます。

(セッティング)
「横幅をもうちょっと取りたい。ここを1.5メートル空けないといけない」

赤で囲んでいるのが今回広げた部分です。
本番では100人以上が上がるだけでなく息を吹き込んで演奏する管楽器は飛まつが飛びやすいため十分な距離を確保しました。しかし、新たな問題も…

(岡山大学交響楽団 宮里康佑部長)
「新型コロナの前よりかなり距離をとっているのでひきづらい。」

距離をとったことで周りの音を聞いて全員で音を合わせることが難しくなったのです。

(岡山大学交響楽団 宮里康佑部長)
「前の練習のやり方が良かったな 演奏会ができて良かったなと思うところはある。仕方ない、僕らではどうしようもない。この状況で出来ることを出来るだけ積み重ねていくしかない」

(岡山大学交響楽団 保科洋指揮者)
「ずっと(練習)できないでいて一緒に音楽をすることの幸せ 素晴らしさを改めて実感した そういう意味では新型コロナによって音楽のすばらしさを実感できるいい機会になった」

感染防止対策との両立が難しいオーケストラの練習。
美しい音色を観客に届けるため楽団の模索は続きます。