備えの基本を押さえて防災力アップを目指す「備えのツボ」です。

ハザードマップ攻略法、想定外を生き抜くため、心にとめて欲しいことがあります。

（防災士　小林宏典記者）
「自然災害は、時に私たちの想定を超える被害をもたらします。もし、ハザードマップの想定を超える災害が発生したら、どう対処しますか」 「被害想定の限界」 東日本大震災で、津波から避難する岩手県釜石市の小中学生をとらえた１枚の写真。彼らは、ハザードマップの想定をはるかに超える津波から避難し、全員、無事でした。 なぜ想定外の災害に対応できたのでしょうか。

「想定にとらわれるな」 彼らの行動は、被害想定にとらわれず、自ら判断して行動する意識の現れでした。

釜石市では、震災前から状況に応じて自ら考え行動する力を養う防災教育に取り組んでいました。 あの時、子供たちは、迫る津波の大きさから指定の避難先では危ないと判断し、さらに高い場所へ避難しました。 自然災害が激甚化し、想定外の災害が毎年のように発生する中、次に起こる災害が、ハザードマップの想定通りになる保証は何一つないのです。 そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。

被害想定を知ったうえで、危険を感じたら、自ら判断して行動する。そうした主体的な姿勢がハザードマップを活用した防災力をさらに確かなものにするはずです。