2021.06.02
2020年度DV相談件数過去最多 コロナ禍 外出自粛で深刻化 …「相談して心の回復を」【岡山・香川】
緊急事態宣言期間が延長され、外出自粛が求められる中、ドメスティックバイオレンス・DVの被害が深刻化しています。専門家は、社会問題となっている今こそ、被害者に声をあげてほしいと訴えます。
(認定NPO法人オリーブの家 山本康世理事長)
「刺し傷が何カ所かあって顔が陥没、肋骨が折れてる。ここまでの脅威の状態の方々を保護するのは私たちも初めて。」
5月に保護したDV被害者の状態に驚きを隠せません。
民間シェルターを運営する認定NPO法人オリーブの家です。
(認定NPO法人オリーブの家 山本康世理事長)
「DVのひどい状態の人が増えた。相手方が拘留されるという被害者が保護が増えたし相談も増えた。」
コロナ禍で外出自粛が求められる中、オリーブの家に寄せられる保護の依頼は増え続け、シェルターが稼働しない日はほとんどありません。
岡山県にも緊急事態宣言が発令された5月は、保護の依頼が大きく増えただけでなく、被害も深刻化しています。
シェルターでは、24時間体制で心と体のケアに当たる他、保護できる部屋を増やすなど、新たな対応を迫られています。
全国のDV相談件数は、2020年度19万件を超え過去最多となり国も対策に乗り出すなど、DVは社会問題となっています。
社会心理学が専門で、カウンセラーの市場恵子さんは、DV被害者がなかなか声をあげられない心理状態をこう分析します。
(社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん)
「暴力によって無力化されてきた、耐えることによってますます沈黙を守ってきた。暴力によって自分の尊厳を奪われるので自己評価が下がる。自分を責めていく、沈黙を破るために権利の回復がいる、自尊感情の回復がいる。」
国が設置した相談窓口では、電話だけでなくチャットでも対応しています。
自治体には、配偶者暴力相談支援センターなど専門の相談窓口も設けられています。
(社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん)
「自尊感情の回復はどうやってなされるかというとやっぱり話せる誰かに出会えることなんです。ありのままの自分を受け止め寄り添ってもらえるかということがどれだけ人の気持ちを癒し勇気づけまた元気を出せるか。」
被害者が自分の被害に気付き、心の回復が得られれば、専門家から提示される選択肢にようやく目をやることも可能で、次の行動へと繋がっていきます。その一歩は、やはり声をあげることです。
(社会心理学講師・カウンセラー 市場恵子さん)
「コロナ禍で(DVが)見える化されやすくなってきた、問題が深刻化しているということが多くの人に伝わりやすくなってのであればこの状況を変えるためのマイナスに見えるかもしれないが大きな一歩になると思っている。」
