今話題のニュースやネットで関心を集めたニュースを詳しく解説する急上昇ニュース。配信担当の堀さんです。

今回は、ＯＨＫが配信したニュースの中で特に関心が高かった「キャッシュレス決済のポイント還元キャンペーン」についてお伝えします。

岡山市では、８月に５回目の実施が予定されています。各自治体が相次いで行っているキャンペーンの効果について、７月に実施中の玉野市で取材しました。

（若い女性は…）
「倉敷から来ました。ハンバーガー目当てで」 玉野市宇野で人気の持ち帰りハンバーガー店。 手作りにこだわった１２００円のハンバーガーが１番人気です。店には、７月にある変化が起きていました。 （♯８ＷＩＲＥ　杉山浩介さん）
「普段より客が多い。今まであまり見たことがない人も来てくれる（常連さんじゃない人も？）はい」

来客が増えている理由の一つが、玉野市で行われている、キャッシュレス決済の２０％ポイント還元キャンペーンです。 スマホアプリのＰａｙＰａｙで支払える市内約４８０店舗が対象で、１回の決済で最大５００円、期間中最大で１５００円相当のポイントが還元されます。

商店街にある昔ながらの書店にもその恩恵がありました。 本は値引きができませんが、定価の２割がポイントで戻ってくるためです。 （山田快進堂　山田宏さん）
「お孫さんの図鑑を岡山市から買いに、何度か同じ人が来た。ＰａｙＰａｙの売上は間違いなく増えた」 スマホ決済の広がりはこんなところにも。渋川海水浴場で海開きの期間中オープンしている海上アスレチックです。海水浴場では、現金を持ち歩かない客も多いため、キャッシュレス決済の効果は大きいといいます。

こうした一連のポイント還元キャンペーンは、国の新型コロナ地方創生臨時交付金を活用して行われています。 玉野市では今回が２回目で、２０２２年１２月の前回は、市内のＰａｙＰａｙ決済額が前の月の７倍近くになるという効果がありました。

（玉野市商工観光課　山本敏也係長）
「付与された額が約１億４７００万ポイント。単純計算でその５倍、７億円超が消費された」 キャンペーンの効果は、コロナで落ち込んだ消費の回復だけなく、キャッシュレス決済の拡大にあります。年配の客が多い商店街の老舗和菓子店はその効果を強く感じているそうです。

（喜久屋　真鍋勝彦社長）
「お年寄りがこの機会にペイペイを使い始める。初めて使う人には一緒にスマホを見て教える」 日本のキャッシュレス決済の比率は３０％台で、９０％以上の韓国など世界と比べて遅れています。キャンペーンは多くの人がキャッシュレスを始めるきっかけにもなっています。

キャンペーンを機にキャッシュレスを始めた店も多くあり、「初めてみるとレジも楽になっていい」とも話していました。

岡山市で８月に行われる５回目のキャンペーンは、ＰａｙＰａｙとｄ払いの２種類で、最大８０００円相当のポイントが還元されます。岡山市では、多くの人に利用してもらおうと、各地の公民館でスマホ講座も開催します。

コロナの臨時交付金を使った事業ですが、消費回復の効果について、実際取材で話を聞くと、キャンペーンが終わると売り上げは元に戻るので、「効果は一時的」という声が大半でした。

今回の取材をまとめると、ポイント還元キャンペーン、最大の効果は「キャッシュレス決済を使える店と人が増えること」といえます。