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2023.06.06

クラブから指導者を出せない現状も浮き彫りに…部活動指導における「地域移行」意見交換会【岡山】

公立中学校の部活動の指導を地域のスポーツ団体などに委ねる「地域移行」について6月6日、地域の課題を把握するための初めての意見交換会が岡山市で開かれました。

意見交換会は岡山県が初めて開いたもので、各競技の団体や地域のスポーツクラブなどから約80人が参加しました。

(岡山県スポーツ振興課 川藤圭一主任)
「気が付いたときに子供たちがスポーツや文化活動ができない状況にならないように。なった時にスタートでは遅いので、いま地域移行を進める」

県教委によりますと2022年度、中学校の教員の時間外労働は1ヵ月平均61時間と労働基準法が定める上限を上回っていて、県は地域移行で教員の負担を軽減し、廃部や休止が相次いでいる部活動の存続を目指しています。

国の方針に沿って2025年までに段階的に地域移行を進める考えですが、6日の意見交換会では地域や競技によってはクラブから指導者を出せないといった厳しい現状が浮き彫りとなりました。

(参加した人は…)
「スポーツクラブも人員が不足している。仕事にプラスして部活動を請け負うとなると、スタッフの疲労も配慮していかなければならない」
「種目によって下地が違うので、全て同じような形での地域移行は難しい」

(岡山県スポーツ振興課 山本浩之課長)
「地域によって特徴があるので、現状把握、課題の洗い出しを一番に行い、それを把握した上で次に進んでいく」

岡山県は今後も定期的に意見交換会を開き、地域の実情に合わせた課題を確認しながら地域移行を進めていくことにしています。