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2022.10.12

四国最古の洋式灯台「鍋島灯台」国の重文に 明治5年に設置【香川・坂出市】

四国最古の洋式灯台として知られる坂出市与島の鍋島灯台が、国の重要文化財に指定される見通しとなりました。

(大野樹記者)
「潮の流れが複雑な瀬戸内海の交通の要となったのが、あちらに見える灯台です」

国の文化審議会が、10月12日、文部科学大臣に対して、重要文化財に指定するよう答申しました。

坂出市与島の鍋島灯台は、1872年、明治5年に設置された四国最古の洋式灯台で、「日本の灯台の父」と呼ばれるイギリス人技師、リチャード・ヘンリー・ブラントンが、立地から建設まで主導した最初の灯台の1つとして知られています。

灯台内の壁の一部は、輸入木材が貴重だった設置当時、国産木材の表面に職人が手書きで木目を描き、洋風の見た目に仕上げる「木目塗り」の技術が使われるなど、当時の貴重な技術を現在に伝えています。

香川県内の重要文化財の指定はこれで31件目で、坂出市の有福市長は、「灯台の文化的・歴史的価値の発信と共に、風光明媚な瀬戸内海など、坂出の魅力を多くの方々に知っていただきたい」とコメントしています。