2022.07.06
真備への思いを胸に…高校最後の夏 逆境をバネに成長 水泳・三宅琉暉選手【岡山・倉敷市】
特集は、倉敷市真備町の高校生スイマーです。被災当時、中学2年生だった少年は、高校3年生になりました。逆境に負けず泳ぎ続けた4年間、高校最後の夏にかける思いに迫りました。
(西日本豪雨で被災した 三宅琉暉くん)
「そこの坂まで車で埋めつくされていた。ここの駐車場に入るのが困難な状況だった。ここら辺は山ばかりなので、土砂崩れとかも怖かった」 倉敷市真備町に住む高校生スイマーの三宅琉暉くん(17)。総社市の総社高校に通う3年生です。 4年前の7月6日の夜は、家族でこの公園に避難し、不安な一夜を過ごしました。逆境をバネに水泳に打ち込んできた4年間、高校最後の夏を迎えます。 (浸水した真備町の様子)
西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町。 当時、中学2年だった三宅くんは、家族全員で避難したため無事でしたが、自宅は、1階が水につかりました。
(三宅琉暉くん)
「ショックで(家を)見た時は 涙が出そうだった」 「今まで住んでいた家だったので」 こうした状況でも泳ぐことをやめなかった三宅くんは、被災の翌日から練習を再開。1週間後に開かれた全国中学校体育大会の岡山県予選では、400メートル自由形で1つ年上の選手を破り、全国への切符を勝ち取りました。
(三宅琉暉くん)
「(被災した)みんなに 元気を与えられるよう頑張って泳いだ」 高校は、「地元・真備で強くなりたい」と県外の強豪校からの誘いを断り、自宅から通える総社高校に進学しました。 2021年8月の全国大会では、200メートル自由形で銀メダルを獲得。2022年2月には100メートル自由形で岡山県高校記録を更新するなど、着実に力を伸ばしてきました。 三宅くんを間近で見てきた母・優子さんは、息子の成長を実感しています。 (母・優子さん)
「豪雨があって、いろんな人の優しさや支えに気づき、今の成長がある。前を向いて歩く力ができた」 被災後の4年間、三宅くんの背中を押し続けたのは、自身に芽生えた「ある思い」でした。
(三宅琉暉くん)
「(被災した人は)みんなつらかったと思う。元気を与えられるようにという思いで、ずっと泳いできた。身近な人だけでなく応援してくれる人はいるので、ずっと感謝の気持ちを忘れない」 迎える高校最後の夏。その目が見据えるのは、8月の四国インターハイの舞台です。
6月、岡山県予選に臨んだ三宅くんは、得意の100メートル自由形で、攻めのレースを展開。後続を大きく突き放す圧巻の泳ぎで2連覇を果たし、その強さを見せつけました。
(三宅琉暉くん)
「タイムでもまだ足りない部分はある。そこは反省点。インターハイとか国体とか、しっかり結果を出して優勝できるよう頑張りたい」
被災を乗り越え、全国レベルの選手に成長した17歳。地元・真備への思いを胸に勝負の夏が始まります。
(西日本豪雨で被災した 三宅琉暉くん)
「そこの坂まで車で埋めつくされていた。ここの駐車場に入るのが困難な状況だった。ここら辺は山ばかりなので、土砂崩れとかも怖かった」 倉敷市真備町に住む高校生スイマーの三宅琉暉くん(17)。総社市の総社高校に通う3年生です。 4年前の7月6日の夜は、家族でこの公園に避難し、不安な一夜を過ごしました。逆境をバネに水泳に打ち込んできた4年間、高校最後の夏を迎えます。 (浸水した真備町の様子)
西日本豪雨で甚大な被害を受けた倉敷市真備町。 当時、中学2年だった三宅くんは、家族全員で避難したため無事でしたが、自宅は、1階が水につかりました。
「ショックで(家を)見た時は 涙が出そうだった」 「今まで住んでいた家だったので」 こうした状況でも泳ぐことをやめなかった三宅くんは、被災の翌日から練習を再開。1週間後に開かれた全国中学校体育大会の岡山県予選では、400メートル自由形で1つ年上の選手を破り、全国への切符を勝ち取りました。
(三宅琉暉くん)
「(被災した)みんなに 元気を与えられるよう頑張って泳いだ」 高校は、「地元・真備で強くなりたい」と県外の強豪校からの誘いを断り、自宅から通える総社高校に進学しました。 2021年8月の全国大会では、200メートル自由形で銀メダルを獲得。2022年2月には100メートル自由形で岡山県高校記録を更新するなど、着実に力を伸ばしてきました。 三宅くんを間近で見てきた母・優子さんは、息子の成長を実感しています。 (母・優子さん)
「豪雨があって、いろんな人の優しさや支えに気づき、今の成長がある。前を向いて歩く力ができた」 被災後の4年間、三宅くんの背中を押し続けたのは、自身に芽生えた「ある思い」でした。
(三宅琉暉くん)
「(被災した人は)みんなつらかったと思う。元気を与えられるようにという思いで、ずっと泳いできた。身近な人だけでなく応援してくれる人はいるので、ずっと感謝の気持ちを忘れない」 迎える高校最後の夏。その目が見据えるのは、8月の四国インターハイの舞台です。
6月、岡山県予選に臨んだ三宅くんは、得意の100メートル自由形で、攻めのレースを展開。後続を大きく突き放す圧巻の泳ぎで2連覇を果たし、その強さを見せつけました。
(三宅琉暉くん)
「タイムでもまだ足りない部分はある。そこは反省点。インターハイとか国体とか、しっかり結果を出して優勝できるよう頑張りたい」
被災を乗り越え、全国レベルの選手に成長した17歳。地元・真備への思いを胸に勝負の夏が始まります。