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2022.06.03

“うどん”でバイオマス発電促進!?追加燃料として活用 食品ロスの削減にも【香川・高松市】

うどん県ならではの取り組みがスタートです。高松市は、再生可能エネルギーの1つ、「バイオマス発電」を促進するため、廃棄うどんを活用した新たな実証実験を6月3日から始めました。

実証実験の開始に先立ち、高松市は、6月3日、うどん店のさぬき麺業と協定を結びました。

バイオマス発電の燃料にさぬきうどんを使う、“うどん県”ならではのユニークな取り組みは、今後、1年をかけて行われます。

(さぬき麺業 香川政明社長)
「さぬきうどんも環境にやさしいと発信していきたい」

(高松市 大西秀人市長)
「脱炭素社会作りを進めていく上で、やはり話題性は必要。ぜひ良い結果が出て、継続できるようにしたい」

実証実験が行われるのは、高松市の東部下水処理場です。

ここでは、下水汚泥の発酵処理で発生するメタンなどのガスを燃料にしたバイオマス発電事業を、2016年から行っていて、2021年度は、約1億円の売電収入を得ています。

しかし、下水の温度が上がる夏の時期は、ガスの発生量が低下し、発電量が落ち込むという課題を抱えていて、市が解決策を模索していました。

(河野有紀記者)
「今回の実験では、汚泥を処理する過程にあるこちらの機械にうどんを入れるということです」

今回の協定により、さぬき麺業からは、うどん作りの際に出る切れ端などを集めた廃棄うどんが毎月、400キロから600キロほど提供される予定です。

実験では、これを下水汚泥の中に追加燃料として投入し、発酵させることで、発生するガスの量や発電量がどれくらい増えるのかを検証します。

(高松市都市整備局 下水道施設課 乃生実典主幹)
「“ゼロカーボンシティたかまつ” を宣言し、取り組みを進めている。下水道事業としても 何か貢献したいと考えているし、うどんの廃棄物を利用することで、食品ロス削減にも貢献が可能」

再生可能エネルギーの有効活用へ。うどん県ならではの手法に注目です。