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岡山放送

2023.05.23

絶滅危惧種「ハマウツボ」 他の植物から栄養を吸って生きる不思議な生態 他にも…【岡山・総社市】

自然環境の変化により絶滅の可能性が高まっているとされる絶滅危惧種の植物、ハマウツボが総社市などで見頃を迎えています。特徴は葉のない一風変わった見た目…。その生態に迫ります。

(戸田奈沙記者)
「こちら高梁川の河川敷にひっそりと咲いているのが、絶滅危惧種のハマウツボです」

花が咲き、見頃を迎えた絶滅危惧種の植物、ハマウツボです。名前の通り、「浜」に生きるハマウツボは護岸工事などによる砂地の減少で生きる場所を奪われつつあります。

(重井薬用植物園 片岡博行園長)
「かつてに比べれば激減。現在岡山県で確実にみられるのは高梁川の河川敷と吉井川。岡山県では2カ所」

特徴はその変わった見た目…。葉が退化しなくなっているのです。

(重井薬用植物園 片岡博行園長)
「植物は普通、太陽の光を受けて光合成をして栄養分を作るが、ハマウツボは他の植物から全部もらう」

ハマウツボは他の植物から栄養を吸って生きる寄生植物。近くに生えるカワラヨモギに寄生しているため、光合成をして自分で栄養を作る必要がなく葉が退化したといいます。岡山市の吉井川沿いでは13年前から地元の人がハマウツボを守る活動をしていて、数百ものハマウツボを見ることができます。

(重井薬用植物園 片岡博行園長)
「砂浜の環境が身の回りから少なくなっているからハマウツボが絶滅に瀕している。我々の身近な自然環境の変化に目を向けるきっかけになれば」

ハマウツボは5月末までが見頃だということです。

ほかの植物から栄養を吸って生きるハマウツボ。同じ特徴を持つ寄生植物はほかにもあります。

タバコを吸うキセルに似た「ナンバンギセル」や「ツチトリモチ」といった種類がありますが、寄生植物自体、植物全体の1%にも満たない珍しい存在だということです。

では、ハマウツボはどうやってカワラヨモギに寄生するのでしょうか。ハマウツボは、細かく小さい種を砂にもぐり込ませて、寄生するカワラヨモギの根を感知すると、自分の根を出して栄養を吸います。ハマウツボはサラサラとした砂とカワラヨモギがないと生きていけません。絶滅危惧種を守るためにはその種が必要とする環境を知ることも大切です。