OHK 8Ch

  • LINE友だち追加
岡山放送

2023.03.01

「全国初」民間の工業団地整備に助成 大手メーカーの”国内回帰”にチャンスを見出せ!【香川】

香川県の池田知事が初めて編成した、一般会計の総額で約4900億円の2023年度予算案。

その中で重点的な取り組みと位置付けたのが、全国初の民間の工業団地整備への助成制度です。導入を目指す背景を取材しました。

面積は約620ヘクタール、香川県最大の番の州臨海工業団地(坂出市・宇多津町)です。ここでは大手メーカー向けに配電盤などを製造する丸亀市の中小企業、「竜王金属」が、2023年夏に新しい工場を稼働させようとしています。

(竜王金属 近澤裕明社長)
「電力関係の配電盤や分電盤、工作機械のカバーや土台を作る。工程の順番に一列に並んでロスなく流せる工場」

今、日本の製造業は岐路を迎えています。コロナ禍では海外の工場が停止し、製品の供給が停滞。さらに円安や労働者の賃金上昇で、海外で製造するメリットは薄れています。

そこで、国内での製造を強化する動きが活発になり、「竜王金属」もそのトレンドに商機を見出しています。

(竜王金属 近澤裕明社長)
「(大手)メーカーが海外で生産していた製品を日本の中で生産することになり、弊社を選んでくれるケースも出てきている」

大手メーカーの国内回帰は、地域経済の活性化につながるチャンスですが、課題があると言います。

(竜王金属 近澤裕明社長)
「工業団地がもう少しあれば。工業の会社や産業にとって必要なこと」

長年、土地の活用が課題だった番の州臨海工業団地も、竜王金属の新工場を最後にすべての区画が埋まってしまったのです。

(前川裕喜記者)
「香川県が新たに整備した観音寺市の工業団地です。すでに多くの土地の活用が決まっていて、一部の建物の整備が始まっています」

これまで自治体主導で進められてきた、工業団地の整備。チャンスがあると分かっていても、厳しい財政状況を考えると、新たに整備するのは簡単ではありません。

(香川県企業立地推進課 大野貴弘課長)
「大規模な工業団地だと100億円を超える予算が必要。そういったところは民間に担ってもらうのが重要」

県は2023年度、5ヘクタール以上の工業団地を整備した業者に対して、最大5億円を助成する制度を立ち上げます。開発に伴う行政手続き、用地買収の地域交渉・企業誘致なども支援するとしています。

(香川県企業立地推進課 大野貴弘課長)
「都道府県では初めての取り組み。他県では民間事業者の工業団地開発が事例としてあるので、こういう取り組みを行政が支援することで優良な企業立地の促進を図りたい」

官民の協力で新たなビジネスチャンスの創出へ。県は企業誘致政策に前年度より7億円多い34億1800万円を計上しました。

一方、地理的な条件が似ている瀬戸内エリアでは、企業誘致の競争が今後激しくなることが予想され、差別化を図れるかが課題となりそうです。