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【記者解説】得票率に大きな差がついた2022参院選 自民党候補者“圧勝”の要因は…?【岡山・香川】

2022.07.11

【記者解説】得票率に大きな差がついた2022参院選 自民党候補者“圧勝”の要因は…?【岡山・香川】

今回の参院選で際立ったのが、自民党の強さです。選挙戦を振り返りながら、その背景を担当記者が解説します。

(新田俊介記者)
「こちらは今回の選挙で当選した自民党候補者と2番目に多くの票を獲得した候補者の得票率の差です。岡山では25ポイント余り、香川では35ポイント余りと大きな差が付きました」

岡山選挙区で当選した自民党の小野田さんは、今回、全国で唯一、政権で連立を組む公明党からの推薦を受けず臨んだ選挙戦でした。

それでも強さを見せつけた背景にあったのが自民党の組織力。公示前から総理経験者など大物議員が次々と応援に駆け付け、尻上がりに勢いを増していきました。

(岸田文雄首相(自民党総裁))
「未来を切り開いていくことができるのは自由民主党そして、小野田紀美しかいない」

一方、これまでと違う枠組みとなったのは野党勢も同じです。

無所属の黒田さんを立憲民主党、国民民主党が推薦し、共産党は独自候補を擁立。これまで行われていた候補者の1本化はならず、広がりを欠きました。市区町村別の開票結果を見ると、黒田さんが小野田さんを上回ったのは、市長を務めていた玉野市だけでした。

(黒田晋氏 敗戦の弁)
「期待と負託に応えられなかった。私の不徳の致すところ」

香川選挙区ではさらに野党候補が乱立しました。立憲民主党と国民民主党、そして、日本維新の会と共産党も候補者を立てるなど、過去最多の8人が立候補。自民党の磯崎さんを利する格好となり、今後の戦いに大きな課題を残しました。

県全体の投票率は岡山・香川とも前回を上回りましたが、岡山は過去2番目、香川は過去3番目の低さで、低迷傾向から大きく脱することはできませんでした。18歳、19歳の投票率は岡山で31.38%で、前回から3.64ポイント上昇しました。

自公連立の枠組みに一石を投じる形となった岡山。候補者乱立で野党共闘が混迷を深めた香川。今回の選挙は今後の政党間の動きに影響を及ぼしそうです。