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2022.06.13

世界が絶賛!美しく迫力ある歌声 岡山市出身のソプラノ歌手・森野美咲さん【岡山】

旬な人に直接会って話を伺う「森夏美のライブトーク」。ゲストはヨーロッパの権威ある音楽コンクールで日本人として初優勝し今、世界で活躍する岡山市出身のソプラノ歌手です。

(森野美咲さん)
「(Q.本当にお疲れ様でした。歌の旅をしているみたいで)うれしい。(Q.いかがでしたか?故郷での公演は?うれしかった。泣きそうになっちゃった」
森野美咲01
ウィーン在住のソプラノ歌手、森野美咲さん。5月、故郷の岡山市でコンサートを開きました。
森野美咲02
『♪夢みたものは…』
 
2020年、ヨーロッパの権威あるコンクール「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」の声楽部門で日本人として初めて優勝し、現在は世界を舞台に活躍する森野さん。
森野美咲04
世界が絶賛する美しく迫力ある歌声。満席の会場は割れんばかりの拍手に包まれました。今回、岡山が生んだ奇跡の歌声、その原点に迫ります。

「(Q.改めてよろしくお願いします。そして、お帰りなさい)ただいま。(Q.地元岡山でのコンサート開催は特別な思い?)もちろん全ての演奏会が特別だが、やはり地元はスペシャル。全然違います」

ヨーロッパに渡って10年。世界の第一線で活躍し、主役の座も射止めています。
森野美咲06
「(Q.いま簡単な発声練習を見せて頂くことはできる?)せっかくなんでやってみましょうか。一緒にやりますか?あばら骨、胸の横に手をおいて、ここに向かって息を吸って」

(「O~Hくん」発声練習)
森野美咲08
森野美咲09
(森野さん)「上手!」
(森アナウンサー)「声の響きが全然違います」
(森野さん)
「私たちのやっているクラシックの声楽はマイクがない。なので自分の中に楽器を作らなきゃいけない。ここ(口の中)をぺちゃんこにするとアー(響かない)という音になるけど一生懸命開いてアー(響く声)」
森野美咲11
(森アナウンサー)「全然違いますね」

岡山城東高校から進学した東京藝術大学を卒業。順調に階段を駆け上がったように見える森野さんの歌手人生ですが、実は、長い苦悩の日々があったといいます。
 
ここからは、森野さんの人生を紐解きます。

(森アナウンサー)
「こちらの導きの箱の中に写真を1枚用意頂きました。早速開けてみます。森野さんが小さい頃ですね」
森野美咲13
(森野美咲さん)
「初めてマイクを握った時(Q.小さい頃から歌うのは好きだった?)そうみたいです。自分では覚えていないが、保育園でも年長さんを押しのけて、まだ歩けもしないのに前にハイハイで行って踊っていたらしい。(Q.順風満帆でずっと声楽一筋?)もちろん順風満帆にはいかなくて、留学してからは本当に仕事がない期間が続いて、かなり苦労しました」
森野美咲15
1年間に20ほどの都市を回り、舞台のオーディションを受け続ける日々。全く受からない時期が何年も続いたといいます。

「仕事にならないというのは、私が歌う意味ってなんだろう、誰も私の歌なんて聞きたくないんじゃないかと思った時もあった」
森野美咲16
自分を否定されたような気持ちになり、一時は、歌手の道を諦めようとした森野さん。
森野美咲17しかし、どん底まで落ちた後、考え方が変わっていったそうで…。

「だんだん『私のせいじゃない』と思えるようになって。この場所には合わないけど、ここの劇場の人は私の声が好きって。同じように歌っていてもそういうことがある。自分が認められなかったり、比べられて『あなたなんかダメ』と言われた時に、私のせいにしない」
森野美咲18
「難しいことだけど大事なのかなって。もちろん泣いて落ち込みますけどその時は。なんで!って思いますけど」

(森アナウンサー)
「今の話を聞くとコロナ禍で精神的に疲れている人も多いけど、そういう風に考えると生きるのももっと楽しくなるかも」

(森アナウンサー)
「森野さんの人柄も垣間見えたところで、ここからは5つのカードで話を進めさせて頂きます」

『最近泣いたのはいつ?』

「負けず嫌いなところがあって、すごく難しい舞台に今スイスで挑戦しているが、本当に高い音ができない時、家で悔しくて泣いていました」

『好きなお酒は?』

「ビールです。ウィーンに留学したばかりの22歳の時、どのビールがおいしいか買って冷蔵庫に並べて、今日はこれ、今日はこれって。これ大丈夫かな、私にも一応イメージがあるんですけど(笑)」

世界が注目する歌手に成長した森野美咲さん。最後に、こんなことを聞いてみました。

「(Q.歌う時に大切にしていることは?)生きていると大変なことってあるじゃないですか。そういうものを一瞬でも忘れてもらえる時間が作れればいいなと思っていて。本当にそれが一番の私の幸せ」