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電気料金値上げの影響深刻…「一般家庭の2年分」を1日に使用する温浴施設の場合【岡山・岡山市】

2022.04.13

電気料金値上げの影響深刻…「一般家庭の2年分」を1日に使用する温浴施設の場合【岡山・岡山市】

原油価格の高騰で、生活に欠かせない電気料金の値上げなど影響が広がっています。地域に密着した岡山市の温浴施設では先の見えない状況に頭を抱えています。

地元の人の憩の場として親しまれている岡山市北区の温浴施設「大家族の湯」。露天風呂など男湯と女湯合わせて約30種類あるお風呂や温水プールの水は、全て電気を使って温めています。

(大家族の湯 幸田剛史マネージャー)
「ここは機械室です。風呂の水の循環や湯を温めるための機械が入っている部屋。これは風呂の現在の温度を表示している。この制御盤で全浴室、各設備の管理を全て行っている。1日で電気は6000~7000キロワット使用している」

1日の電力使用量は平均的な一般家庭の2年分に相当します。発電に必要な燃料の価格高騰で電気料金が上がり、電力会社への支払額はすでに2021年に比べて30パーセントほど増えているといいます。

(大家族の湯 幸田剛史マネージャー)
「経費関係はかなり圧迫されて厳しい状況」

この燃料価格高騰の影響はタオルなどの消耗品の値上げにも広がっています。施設全体では、12月以降、月100万円以上も経費が増えているということです。

(大家族の湯 幸田剛史マネージャー)
「機械の時間設定の調整などをこまめに行い極力節電や経費削減を行っている」

それでも積み重なる負担に耐え切れず、2021年12月には利用料金の値上げに踏み切りました。

(大家族の湯幸田剛史マネージャー)
「温泉施設はみなさんが日頃の疲れなどを癒しに来るところなので、お客さんに満足してもらえるように変わらず愛される施設として頑張っていきたい」

先の見えない値上げラッシュ。節約で乗り切ろうとする温浴施設にとっては苦悩の日々が続きそうです。