2021.04.15
高校生が考えた世界でただ一つのグローブ 高校球児が障害者野球の選手のために…【岡山】
岡山県和気町の高校球児が、障害者野球の選手のために専用のグローブの開発に取り組んでいます。同じ白球を追いかける仲間たちとの絆で、世界でただ一つのグローブを作ります。
障害があっても野球を楽しみ、自分ができる精一杯のプレーを
(岡山桃太郎 箕輪遥介さん)
「どうです?」「前よりも軽くてめっちゃいいです」
「前使ってグローブがだいぶ重くて使いづらかったので、自分のために作ってくれて有難い」
新しいグローブの試作品です。目を輝かせるのは、この春から高校生になった箕輪遥介さん。障害があっても野球を楽しみ、自分ができる精一杯のプレーをする「障害者野球」。
箕輪さんは、3年ほど前岡山県の障害者野球チーム「岡山桃太郎」に入団し、レギュラーを目指して日々、練習に励んでいます。実は箕輪さん…
(箕輪遥介さん)
「親指のこの動きが出来なくて…」
実は箕輪さんは、生まれつき末梢神経の障害があり、一般的なグローブでは力が入らず、ボールをうまく受け取ることができません。
開発に取り組んでいるのは、「岡山桃太郎」と試合などで交流を続けてきた岡山県和気町の和気閑谷高校の野球部員たちです。
2020年の春には、「岡山桃太郎」のエースで、世界大会でMVPにも選ばれた早嶋健太さんに専用のグローブを贈りました。
左手でグローブが持てない早嶋さんのために、小さな袋のついた専用のグローブを作ったのです。
(箕輪遥介さん)
「和気閑谷さんが考えてくれていいなと思って」
いつもおとなしい箕輪さんが伝えた思い…。その熱い思いを受けて、生徒たちは箕輪さんのためのグローブを考えることにしました。
高校生が考えた世界でただ一つのグローブ
(和気閑谷高校野球部3年 藤原鉄朗さん)
「自分は、手口の所バンドで止めたら固定されて外れないとアイデア出しました」
(和気閑谷高校野球部3年 石野翔大朗さん)
「柔らかくしたら勝手に閉じる感じ」
生徒たちの熱意に打たれた職人も製作に協力してくれました。
*試作品やりとり
(TAKAGISPORTS 森川徹也さん)
「ボールが逆シングルできた時に、ボールが入って力が入らないと落ちてしまうので、ここに止まるように」
使い心地を確認しながら最終調整です。
(箕輪遥介さん)
「すごい…」
(職人は…)
「人差し指も動いた方が取りやすい」
(高校生)
「自分の意見が採用されるのはうれしい」
「こういう人たちは、日本にたくさんいる。そういう人たちにも知ってほしいし使ってほしい」
*職人が調整
(TAKAGISPORTS 森川徹也さん)
「自分たちのアイデアで、障害者のために使いやすいグローブを考えようと、純粋に考えているので、出来る限り考えをアイデアを形に出来るように頑張ろうと思う」
箕輪さん専用の世界でたった一つのグローブは、まもなく完成します。
(箕輪遥介さん)
「日々の練習からしっかりして、レギュラー取れるように頑張りたい」
高校球児たちのエールを受けて、箕輪さんは、障害者野球日本一を目指します。