2026.08.17
なんしょん? ヘルスアカデミー⑥
今回は岡山で健康診断・人間ドックなどの予防医療を提供している一般財団法人「淳風会」の理事で、医療診療セクターの副セクター長、谷本光音先生に血液の危機に関するお話を聞きました。

◆水分摂取不足が『ドロドロ血液』を招くとのことですが、特に意識して欲しい方は?
高齢者の方、主婦層、そして中高年の男性には特に意識していただきたいです。夏は汗をたくさんかくため、水分補給が追いつかないと体の水分が不足します。血液中の水分も減り、血液が濃縮されて「ドロドロ」の状態に。その結果、血栓ができやすくなります。
◆血液がドロドロになると、具体的にはどのような病気につながる可能性が?
脳の血管が詰まる『脳梗塞』や、心臓の血管が詰まる『心筋梗塞』など、命に関わる「血栓症」を引き起こすリスクが高まると考えられています。また、足の深い部分に血栓ができる「深部静脈血栓症」を起こすこともあり、その血栓が肺に流れると「肺塞栓症」につながる可能性があります。特に、夜間の睡眠中やエアコンの効いた室内にいるときには、気づかないうちに脱水が進んでこうした病気が発症することがあります。
◆夏のドロドロ血液を防ぐための『正しい水分補給』のポイント
「のどが渇いた」と感じた時点ですでに脱水が始まっています。のどが渇く前に、こまめにコップ1杯程度の水を飲む習慣が大切です。特に入浴の前後や、就寝前、起床時の水分補給は、夜間の脱水予防に有効とされています。また、アルコールやコーヒーは利尿作用があるため、水分補給どころか脱水の原因にもなりかねません。
◆「ドロドロ血液や血栓症になりやすいか、どうすれば分かる?
健康診断や人間ドックの結果が目安です。特に血液の濃さを示す「ヘマトクリット値(Ht値)」や、動脈硬化を進める「LDLコレステロール」、「中性脂肪」、「血糖値」、「血圧」などの数値が高い方は、夏場の脱水によって血管トラブルのリスクが高い可能性があります。
◆『夏の血管事故を防ぐために、今出来ることは何ですか?
まずは健康診断で血圧や脂質などの検査値を確認し、自分の血管トラブルのリスクを知ることです。そのうえで、「のどが渇く前」のこまめな水分補給を心がけてください。たかが水分不足と軽く考えず、健診結果を活かした対策で、この夏を安全に乗り切っていただきたいです。


