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安倍首相の辞意表明から1週間…憲政史上最長の政権は「地方」に何をもたらした?【岡山】

2020.09.03

安倍首相の辞意表明から1週間…憲政史上最長の政権は「地方」に何をもたらした?【岡山】

安倍首相の辞意表明から9月4日で1週間。アベノミクスをはじめ様々な政策を掲げてきた憲政史上最長の政権は地方に何をもたらしたのか。安倍政権の7年8カ月を総括します。

(安倍晋三首相)
「総理大臣の職を辞することと致します」

8月28日持病の悪化を理由に辞任を発表した安倍首相。
アベノミクスと言われる一連の経済政策や地球儀を俯瞰する外交政策、自身の人気も相まって7年8カ月と憲政史上最長の政権となりました。

(環太平洋大学経営学部 林紀行教授)
「総論としては向かう方向性は正しかったと思う。モリカケ問題のような公文書の管理や国会の審議の在り方など長期政権のおごりがあったと言われても仕方ない部分があると思う」

岡山市の環太平洋大学林紀行教授は安倍政権の全体像をこう評価しました。

一方で、岡山・香川のような「地方」には何がもたらされたのでしょうか。

(環太平洋大学経営学部 林紀行教授)
「安倍政権の地方に対する最も顕著だった取り組みは地方創生だった」

東京一極集中の是正などを柱に2014年に始まった地方創生。
すでに始まっていたふるさと納税も手続きを簡略化し利用を推進しましたが思わぬ弊害も呼びました。

(環太平洋大学経営学部 林紀行教授)
「地元の名産品とか特産品を都会に出ていった人に買ってもらう、あるいは元から都会に住んでいるけど地方を応援したい人に買ってもらう目的で始まったが、だんだん金品に関するものが出てきてしまって本来の趣旨からそれた方向に行ってしまった」

また、幼児教育の無償化や待機児童解消など少子化対策にも力を入れてきましたが、岡山市では2020年4月時点で259人の待機児童が出るなど道半ばです。

(環太平洋大学経営学部 林紀行教授)
「保育園での受け入れの人数は増えているが、同時に保育園に入れたいという人の数も増えていて待機児童が解消しない問題は受け入れの数の問題ではなく預けたいという人が増えていっていることにある」

3人が立候補を表明した自民党の総裁選、次のリーダーへの喫緊の課題とは。

(環太平洋大学経営学部 林紀行教授)
「まず取り組むことはこのコロナ禍において経済政策をどうするかというのが、喫緊の課題。具体的にはコロナ禍でアベノミクスを続けるのか続けないのか。続けるとしたら経済とコロナの問題を天秤にかけてどのような形で折衷するような政策を作るのか。こういった所が問われる」