香川県のベンチャー企業がオーダーメイドの高級御朱印帳を開発し、販売しています。価格は最低でも１冊、１万円台。四国各地の職人の技が詰まった商品が、旅行需要の回復を受け、今、注目されています。

朝から続々と参拝客が訪れる善通寺市の四国霊場７５番札所、総本山善通寺。参拝者のお目当ての１つが、墨書きで写経をもらう納経、いわゆる御朱印です。

この御朱印を押すためのオーダーメイドの御朱印帳を香川県三木町のベンチャー企業、「四国遍路」が開発し、２０２２年９月から販売しています。

この御朱印帳、「千年帳」の価格は、１冊最低でも１万円台からと相場を大きく上回ります。

その理由は、随所に施された職人の技にあります。

（大野樹記者）
「表紙は愛染、中の和紙は１枚１枚手すきされた土佐和紙と、四国各地の伝統工芸がふんだんに盛り込まれています」

（千年帳の使用者は…）
「表紙の素材であるとか、中のページの土佐和紙の種類、色、デザインが自分の好きなようにカスタマイズできるので、その部分が魅力的と思い購入した」

元々は、四国の伝統産業の振興などを目的に始まったという「千年帳」の製作。一方で、全国旅行支援などによって個人の旅行需要が回復している状況を、四国遍路の佐藤崇裕社長は「千年帳」を売り出す大きなチャンスと見ています。

（四国遍路　佐藤崇裕社長）
「自分でいろいろ調べて、知りたい体験したいという人が、これからますます増える。こだわりの商品とか、地域の伝統工芸に興味がある人が多いと思うので、そういう方に（千年帳を）使ってもらえたら」

「千年帳」は、四国遍路のホームページから注文を受け付けていて、約１ヵ月後に購入者のもとに届きます。