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2022.06.08

国体入賞のレスリング少年が”ボートレーサー”に転身 デビュー戦最下位からの挑戦【岡山・倉敷市】

水上の格闘技と呼ばれるボートレース。5月、新人レーサーとして倉敷市出身の男性がデビューしました。かつてはレスリングで国体入賞の実績の持ち主。ボートレースの世界に足を踏み入れたきっかけは、父親の存在でした。

青く広がる水面に、エンジンの音が響き渡ります。

最高時速80キロ、体感速度は120キロに達するボートレース。コンマ1秒を争い選手たちがしのぎを削る姿から、水上の格闘技とも呼ばれます。
ボートレーサー01
そんな勝負の世界に飛び込んだのが、小宮涼雅選手、23歳。2022年3月にボートレーサー養成所を卒業したばかりの新人レーサーです。
ボートレーサー03
倉敷市出身の小宮選手。かつてはレスリングに打ち込み、高松農業高校時代には国体で5位入賞の実績を持ち、レスリングの強豪、日体大に進学しました。
ボートレーサー04
将来の選択肢としてボートレースを強く意識したのは、大学卒業後の進路に悩んでいた頃。頭によぎったのが、父親の存在でした。

( 新人ボートレーサー 小宮涼雅選手)
「父親がボートレーサーだったので、その影響が大きい」
ボートレーサー05
小宮選手の父、淳史さんは通算890勝を誇るボートレーサー。46歳の現在も現役で活躍しています。
ボートレーサー06
(小宮涼雅選手)
「家での面と外で仕事をしている時の顔つきの違いで憧れた」

憧れの父の背中を追い、ボートレーサーになることを決意した小宮選手。合格倍率約25倍の試験に一発で合格し、養成所で1年間、プロに必要な技術や知識を学びました。
ボートレーサー02
そして5月28日に地元倉敷のボートレース児島でデビューしましたが、実戦ではターンがうまく決まらず、ここまで走った8回全てが最下位の6着でした。
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(小宮涼雅選手)
「この1節間の課題だったが、ターンマークを1周1コーナーで回るのを外してしまうところがあって、もっと良いところに出てこれたかなと思う」

レースの合間には、アドバイスを受けるため積極的に先輩のもとへ行きます。

(先輩レーサー 森定晃史選手)
「彼なりの課題を教えていけたら。お父さんに似て寡黙なタイプ。内に秘めている闘志はレスリングをしていたこともあって良いものを持っている」

ボートレーサー08
小宮選手にとって、今は、レース場で過ごすすべての時間が学びの機会です。
 
そして迎えた6月2日の第9レース。6日間の日程で最後に出走するレースです。

先行する2人にアクシデントがありましたが、小宮選手はうまくかわして4着。初めて6着以外でゴールしました。
 
レース後には、父親の淳史選手が駆けつけてくれました。

(小宮選手の父 小宮淳史選手)
「まだ初めてデビューしたばかりですごく厳しい世界だと思う。努力して少しずつ人間的にも成長してくれたら」
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( 新人ボートレーサー 小宮涼雅選手)
「この1節間走ってみてすごく厳しい世界だと痛感したので、これから努力していっていずれ強い選手になりたい」

父親に憧れて入ったボートレースの世界。いつかは父の背中を追い越すため小宮選手はきょうも走り続けます。
ボートレーサー13