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サーモン・ウニ・めんたいこ 仕入れ値が2倍近くに…ウクライナ侵攻 食材価格に暗い影【岡山・香川】

2022.03.22

サーモン・ウニ・めんたいこ 仕入れ値が2倍近くに…ウクライナ侵攻 食材価格に暗い影【岡山・香川】

緊迫するウクライナ情勢が、食材の価格にも暗い影を落としています。

ロシアやヨーロッパから輸入される海産物の中には、倍近くまで値上がりするものもあり、飲食店などが頭を抱えています。

(魚々市 直木公一さん)
「きついです。今、コロナ禍で仕入れが高かったら危機的状態になる」

岡山市北区の海鮮料理店、魚々市です。ランチタイムに人気なのが、サーモンやマグロなどがふんだんに乗って500円とリーズナブルな価格の海鮮丼ですが…

(魚々市 直木公一さん)
「サーモンはノルウェー産が主体だけど、ロシア上空が通れないので(仕入れ価格が)8割上がっている」

店では、ノルウェー産のサーモンを使っていますが、航空会社がロシア上空のルートを回避しているため、日本到着までの時間がかかることなどから、仕入れ価格が2倍近くまで高騰。

2021年は1キロあたり約1200円でしたが、約2000円に上がり、海鮮丼に乗せる魚の見直しも検討せざるを得ないといいます。

さらに…夜のメニューに使うのがロシア産のウニ。北海道の赤潮の影響で価格が高騰していたところに、ウクライナ情勢も加わり、仕入れ価格が約2倍にはね上がったといいます。

農林水産省によると、日本にとってロシアは世界第3位の水産物の輸入先で、ウニはロシア産のシェアが5割近くを占めています。

(魚々市 直木公一さん)
「家で食べられないようなものをなるべく仕入れて、美味しかったと言われるものを出したいけど、(仕入れ価格は)昨日上がって今日も上がった、この次はもっと上がるという感じ」

一方、今後の影響が懸念されているのが、日頃の食卓にも上るめんたいこです。

福岡の明太子の専門店として有名なこちらの店では、原料の約7割をロシアとアメリカから輸入しています。

(山口油屋福太郎 田中洋之社長)
「来年度以降の原料に関しては、かなり難しいところが出てくるのでは」

現時点では在庫を確保しているため、めんたいこの製造や販売には影響はないということですが、不安は関連商品にも…。

香ばしいせんべいに、めんたいこをふんだんに練り込んだ「めんべい」は、お土産にも人気の看板商品です。

(山口油屋福太郎 田中洋之社長)
「ロシアの物が入手できなくなると、めんたいこを使った商品全般の原料の高騰という形になる。どう価格を抑えながら製造していくのか、知恵を絞っていかなければ」

ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、先の見えない海産物の価格高騰。私たちの暮らしにも暗い影を落としています。