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2024.04.22

県立高男子生徒の自殺から12年…県教委の再発防止策素案に父親も有識者も「具体的な内容」求める【岡山】

2012年、岡山市の県立高校で男子生徒が部活の監督から叱責を受けた後、自殺した問題で、岡山県教委が検討していた再発防止策の案が4月20日に公表されました。生徒の自殺から12年、ようやく具体的な防止策が明らかになりました。

この問題は2012年、岡山市の岡山操山高校で野球部のマネージャーだった男子生徒が監督の叱責を受けた後自殺したものです。監督の不適切な指導が自殺の原因だったという報告がまとめられたのはその9年後。これを受け、岡山県教育委員会は外部の有識者を交えて再発防止策をまとめる方針を示していて、その素案が20日、説明されました。

新たに設けられた再発防止への基本方針では生徒のSOSに気付くためのアンケートを実施するほか、自殺発生後の対応として学校が行う教員や児童生徒への聞き取り、指導記録の確認といった原因解明を進める動きが明記されています。

また、これまでの「体罰防止ハンドブック」を改訂し、不適切な指導やハラスメントに関する内容を加えたほか、これらの事例を説明する動画を作成するなどとしています。

(有識者は…)
「もう少し具体的な内容が必要。起きる前に何ができるか定着させられる仕組みや提言にできれば」

この日、傍聴席で説明を聞いた男子生徒の父親。案には具体的な内容が十分に反映されていないなどとして有識者の適切な検証を求めています。

(男子生徒の父親は…)
「バイアスのかからない外部有識者の公正中立な意見をいただき、実効性のある再発防止策の策定が迅速に進むことを願っている」

県教委は有識者や遺族らの意見を踏まえて再発防止策を固め、2024年6月から実施する予定です。