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2024.02.05

全国初「地上波放送での手話実況」でスポーツの新たな魅力を発信 香川丸亀ハーフ生中継の舞台裏【岡山】

2月4日に行われた香川丸亀国際ハーフマラソンでは手話実況付きの生中継が行われ、レースの更なる魅力を発信しました。

熱戦を繰り広げた4日の丸亀ハーフ、午前10時半からのテレビの生中継では1時間20分の全編で手話実況を付けて放送しました。

(生本ひなの記者)
「こちら手話実況の裏側、アナウンサーの実況を、まず聞こえる手話通訳者が直訳し、さらにレースの中継映像を見ながら、ろう実況者が自身の手話表現で実況します」

担当したのはろう実況者の早瀬憲太郎さんです。自身もアスリートの早瀬さんは、事前に実際のコースを走りルートや周辺の情報を確認。さらに、前日の記者会見で選手に取材するなどしてリサーチを重ねました。

(取材の様子)
(早瀬憲太郎さん)
「環境的に風が強い方が得意とか何かあるか」

(JP日本郵政グループ 鈴木亜由子選手)
「できれば風がない方がいいが、そういった状況でも自分をプッシュすることが次につながると思う」

(東京メトロ 上杉真穂選手)
「(手話で)「ま」「お」」
(早瀬憲太郎さん)
「「(上杉選手の)まおは」手話ではこう表現することにしました」

(東京メトロ 上杉真穂選手)
「ありがとうございます」

中継では専門用語や選手の名前などよりわかりやすい表現を心掛けます。

関門通過の瞬間には・・
(音声実況)「いま通過しました!」
音声実況と同時に情報を伝えられるような工夫も。

また手話に欠かせない豊かな表情で接戦の模様を伝えレースを盛り上げました。

(観戦したろう者は…)
「聞こえない人による生の手話実況は分かりやすいし、より楽しめる」
「転んだなどの解説があって、選手の様子が詳しくわかる」

(ろう実況者 早瀬憲太郎さん)
「これをきっかけにいろいろなスポーツに手話実況が付いてほしい。日本中のろう者が、もっとスポーツを楽しめるようになると思う」

バリアフリーなスポーツ観戦を目指した手話実況はレースの魅力を多くの人に届けました。