OHK 8Ch

  • LINE友だち追加
能登半島地震被災地に派遣の保健師が見た避難所の現状 「南海トラフ地震」発生時の教訓に【香川】

2024.01.16

能登半島地震被災地に派遣の保健師が見た避難所の現状 「南海トラフ地震」発生時の教訓に【香川】

能登半島地震は発生から1月16日で発生から15日になります。被災地で支援にあたった香川県の保健師が16日、取材に応じ、避難所の現状を語りました。そこからは今後の支援に必要なものが見えてきました。

(香川県長寿社会対策課 松本敬子保健師)
「ストレスを抱えて、つらい状況なので、寄り添って話を聞きながら進めた」

被災地に派遣されていた香川県の保健師、松本敬子さんと合場美鈴さんです。石川県の要請を受け、発生から1週間後の1月8日から13日まで派遣されました。

活動したのは、家屋の倒壊など深刻な被害を受けた能登地方から200人以上を受け入れる金沢市の大規模避難所。毎日、感染症対策や健康チェックを行いました。

(香川県長寿社会対策課 松本敬子保健師)
「(被災者は)家には帰れないかと(聞いてきた)。家族同士でそれは無理だから次(の避難所)に行こうと、不安を話していた」

この避難所は、安定的な生活ができる二次避難に移るために待機場所となるいわゆる「1.5次避難所」。自立が難しい人など様々な人がいました。

(香川県長寿社会対策課 松本敬子保健師)
「1.5次避難所には高齢者とか障害者がいて配慮が必要な人のケアや生活支援をする(ソーシャル)ワーカーが当初から必要だと感じた」

また当時、避難所には、全国7つの自治体から数十人が派遣されていて、初めて顔を合わす仲間と被災者の健康を維持し、迅速な二次避難に向けた対応が求められました。

(香川県長寿社会対策課 松本敬子保健師)
「関係団体との連携が求められる。現場の状況は時間ごとに変わっている。現場での対応力や適応力が求められると感じた」

現在、香川県からは第2班の保健師が派遣されていて、2月末までに合わせて11班の派遣が予定されています。

(前川裕喜記者)
「被災地では避難が長引く中、様々な形での追加の支援が必要だということが分かった。また南海トラフの地震が想定されるこの(岡山・香川の)エリアでも、今回の地震を教訓にした訓練などを通して備えをする必要がある」