新年に皇居で行われる「歌会始」で、丸亀市の女性の歌が入選し、詠み上げられることになりました。約１万５０００の一般応募から選ばれたのは、夫婦の菓子作りの歌でした。

（岩倉由枝さん）
「びっくりして体は震えるし、心臓はドキドキで」

歌が選ばれたのは丸亀市飯山町の岩倉由枝さん（７２）です。５０年前に夫婦で和菓子店を立ち上げ、心を込めた菓子作りに人生を捧げてきました。今では従業員３５人、市内に２店舗を構える地域を代表する店に成長させました。

「和」がお題となった今回初めて応募し、約１万５０００から選ばれる１０人の１人に輝きました。

（岩倉由枝さん）
「主人と２人で小さな店から始めて５０年になる。記念とか、心の節目の気持ちで詠んだ。選ばれると思っていなかったので、光栄でありがたい」

高校時代の恩師の影響で興味を持った短歌。これまで趣味として続けてきましたが、外に発表したことはありませんでした。

入選した歌は、当日まで公表できませんが、こんな情景を詠んだということです。

（岩倉由枝さん）
「上生菓子を作るときに夫が形を作って、その仕上げに花のしべを付けたり葉っぱを付けたり、それを作るのがうれしくてやっていたのを思い出して詠んだ」

夫婦で歩んだ菓子作りの歌。他の入選者の歌と共に、１月１９日の「歌会始」で詠み上げられます。