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「風力発電計画に反対する要望書」住民が提出 土砂災害や騒音による健康被害を懸念【岡山・鏡野町】

2023.11.20

「風力発電計画に反対する要望書」住民が提出 土砂災害や騒音による健康被害を懸念【岡山・鏡野町】

国内最大規模の風車による風力発電が計画されている岡山県鏡野町で、11月20日、地元住民らが建設計画に反対する要望書を町に提出しました。

要望書を提出したのは、鏡野町の自営業、大角香櫻里さんら地元住民などで作る「鏡野風力発電を考える会」です。建設計画は、鏡野町羽出地区から富地区にかけて標高約1200メートルの尾根筋、約1012ヘクタールに直径136メートルの風車を最大25基設置するもので、最大発電量は9万2400キロワットです。

要望では、土砂災害の懸念や風車の騒音による健康被害、建設する際の自然破壊などを理由に計画に反対していて、鏡野町を中心に県内など4806人分の署名が添えられています。

建設には町が保安林の指定を解除することが必要で、建設計画の全面撤回を求める会は町に指定を解除しないよう求めています。

(鏡野風力発電を考える会 大角香櫻里代表)
「山の保水が下がる。近年多発している豪雨災害が起こった時、近隣住民だけでなく下流域まで 影響が及ぶ危険がある」

(鏡野町総合政策室 瀬島栄史室長)
「町としては、今までと変わらず事業者が住民の安心安全を担保した上で進める。それが担保できない場合は中止させる方向で進められればいい」

風力発電は、東京に本社があるJREジャパン・リニューアブル・エナジーが2026年着工を予定しており、現在は景観や騒音など環境への影響の調査が行われています。

OHKの取材に対しJREの担当者は、予測される影響について回避や軽減するための対応策を検討し、住民らに対して丁寧に説明していくとしています。