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2023.11.15

龍の荘厳なうねり…様々な表情に注目 “幻の備前焼”白備前で作った「辰」の置物の窯出し【岡山・備前市】

2023年も残すところあと1カ月半、24年の干支は「辰」です。備前市では乳白色に焼き上げる備前焼、「白備前」で作った辰の置物の窯出しが行われました。

備前焼作家の木村玉舟さん(70)。28年前から「白備前」にこだわり、毎年、干支の置物を制作しています。11月15日は、10月17日から10日間かけて焼き上げじっくりと冷ましていた作品を窯から取り出しました。

(備前焼作家 木村玉舟さん)
「(焼け具合は?)いいですね」

「幻の備前焼」とも言われる白備前は江戸時代に栄えたものの、焼き方の詳細が伝えられておらず、現在、白備前を作っている作家はかなり少なくなりました。

木村さんは、鉄分の少ない3種類の備前の土を独自の配合で混ぜ合わせ乳白色の色合いを引き出しています。今回は、京都市にある妙心寺の天井画の龍をモチーフに30種類の辰の置物を制作。荘厳な龍のうねりが丁寧に作りあげられ、鋭い目と立派な髭が見る角度によって様々な表情を見せます。

(備前焼作家 木村玉舟さん)
「今年の龍は本当に力を入れたのでどろどろしたところもなく、備前の細工物としては最高のものができたと思う。来年1年、健康でみんな仲良くやっていけたら という思いを込めて作った」

作品は、12月6日から岡山市のデパートで展示される予定です。