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2023.09.18

”俳諧の祖”山崎宗鑑ゆかりの歴史ある建物「一夜庵」を残したい…CFへの思い【香川・観音寺市】

俳句の源流とされる「俳諧」にまつわる歴史的な建物が観音寺市にあります。地元の人が500年近く守ってきましたが、改修の資金が不足し広く支援を求める事態になっています。

「上は立ち中はひぐらし下は夜まで一夜泊りは下々の下の客」観音寺市の興昌寺にある市の指定文化財、「一夜庵」を象徴する一句です。

一番いいのはすぐ帰る客。次は、日帰りの客。よくないのは、宿泊する客。深く読むと、宿泊する客はそれだけ親しいという解釈も…戦国時代、俳句の源流の「俳諧」を生み出した山崎宗鑑が残しました。

近江国、滋賀県で生まれ、歌道や書道に精通し、晩年は、寺の僧侶を頼って「一夜庵」で暮らした宗鑑。客には一夜以上の宿泊を許さなかったとされ、残した句や庵の名前がその性格をよく伝えています。

地域の人は、戦国の芸術家をしのび、数寄屋造りの「一夜庵」を500年近く守ってきましたが、今、転機が訪れています。

(一夜庵保存会 大西馨会長)
「観音寺市にとっては大切な観光文化施設。今回(の改修)は物価も高くなり会員は300人企業15社くらいだが前回(の改修時)は400人くらいだったので(支える側も)だいぶ減っている」

定期改修に必要な費用が1300万円に膨らむ一方、人口減少により資金を出す地域の人が減っているのです。地域の企業にも協力を求めていますが、費用の一部の400万円は、クラウドファンディングで集めることになりました。

(一夜庵保存会 大西馨会長)
「先輩の努力で保存してきたので現在の私も努力して協力し合って改修し次の世代に残したい」

クラウドファンディングは、10月12日の午後11時まで受け付けています。